第9話「死にたい」

もう死のうと

そう、思う日が

何度もある

痛くて痛くて

苦しみの地平を延々と見ている

未来も過去も現在さえも

安らげる、場所は無くて

ただ闇の中を這っていた


現実はいつも非常で

空想をしても、虚しさを覚えるだけだった

そうして逃げるように

死を追ったが

それさえ満足には出来なかった


絶えない噂話

陰口に虐待

泣いても泣いても

許してもらえない

私は死にたいと願うほど

追い込まれているのに

彼らは、面白いと手をたたく


こんな間違えだらけの世界で

なぜ生きなければいけないのだと

この命が簡単に消せないことの

煩わしさに

ただ深く傷つき

そしていつまでも命を投げ出せない

この行き場のない私だけが


ただ晒され

この先もそうして

吹きさらしにあい

ただ朽ちていくのだと

どうしよもないほど

哀れになっていくのだと


ただそう感じて

私は今日も、死を横目に


どうかもう死ねますようにと

願いながら、朝を迎えた。

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