【OHP芝居】ヨセフとマリアの新婚日記

デリカテッセン38

場面[1/6]

ナレーター: 今日お話しするのは、むかし、本当にあった不思議な出来事についてです。

       舞台はここ、地中海の東側のイスラエルという国です。

       昔むかし、――正確に言うと今から2023年前、イスラエルのナザレという村に、ヨセフさんという大工さんがいました。

       ヨゼフさんには、マリアさんというフィアンセがいました。二人は間もなく結婚する事になっていました。

       さて、ある日の事でした。マリアさんが教会でお祈りをしていると、突然、天使が現れました。


天使   :「マリアよ。お前は今日身ごもった。お前は今から十か月後に男の赤ん坊を産むだろう」


ナレーター: マリアさんは、びっくり仰天です。


マリア  :「とんでもありません。私は、これからヨゼフさんと結婚するのです。まだ結婚もしていないのに、身ごもったりする訳がないではありませんか」

天使   :「驚く事はありません。御子(みこ)は神様の子です。御子が生まれたら、名前はイエスと付けなさい」


ナレーター: 天使は、なんと無責任にもそう言うと、ササーツと消えてしまいました。


マリア  :「あ、ちょっと! うわあん、どおしよお!」


ナレーター: 泣く泣くヨセフさんに事情を話すと、


ヨセフ  :「てやんでい! 神様の子だろうがかえるの子だろうが、マリヤの産む子は俺の子でい!」


ナレーター: ヨセフさんは、構わずマリアさんと結婚してしまいました。

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