第18話


 帰り道に倒れていたおじさんにはくろいものがびっしりとついていて胸を押さえて息も絶え絶え今にも死にそうだったので慌てた俺はすぐ近くの家に駆けこんで救急車を呼んでもらった。


「大丈夫ですか!しっかり!ちょっと失礼しますね!」

おじさんの体を仰向けにしてスキルを使い救命措置を施す。

力と体重が足りなくてマッサージができなくて焦る俺を押しのけて電話してくれた家のおじさんが代わってくれた。

「おじさん!しっかりしてください!今救急車きますからね!」


数分後道がすいていたのかすぐ救急車がやってきて倒れていたおじさんは運ばれていった。


「ライア君。いいことしたね。」


「あのおじさん大丈夫ですかね…」

心配する俺に電話を借りたおじさんに頭を撫でられながら訪ねると


「僕らが救急車が来る頃には顔も苦しくなさそうだったから大丈夫じゃないかなぁ。ま、僕らはできることをしたんだし後は彼の生命力次第かな。

さ、今日はもう遅いしイストさんも心配しているから帰りなさい。」


「はい。

おじさんありがとうございました!」


しっかりお礼を言ってからおじさんと別れて家に帰った。


「ライ君!大丈夫かい!?」


「おじさん遅くなってごめんなさい。

帰り道で人が倒れてたから助けてて…その…」


「大丈夫だよ、怒ってない。

よく頑張ったね、えらいよライ君。」


優しく微笑んで頭を撫でてくれるおじさん。

聞くとあの電話を借りたおじさん、テルさんというらしいんだけどその人からイストおじさんに電話があったらしい。


「ところでデートは楽しかったかい?

ご飯食べながら聞かせてくれるかな?おなかペコペコでしょ?」


「うん!手、洗ってくるね!」


おじさんが作ってくれたご飯を食べながらこんなことがあってあんなことがあってと身振り手振りで話す俺におじさんはニコニコしながら聞いてくれた。








 そんな日の夜の事、いつものように寝ていると何者かに冷たいものを浴びせられて慌てて飛び起きたら


前に来たことのあるやべー女神たちの空間だった―――

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