③
「山内一葉さん? ええ、お仕事辞められましたけど。っていうかあなた、誰ですか? もしかしてストーカー化した元カレさん? え、違う? だって噂になってますよ。あんなに期待されていた山内さんが突然辞めちゃったのは、別れた男から逃げるためだって。きっと身の危険を感じたから、実家にでも帰ったんだろうって。それくらいしか理由が思いつかないって。違うんですか?」
職場では相当俺がやばい男だと噂になっているらしく、正直に話してくれたのはおしゃべり好きそうなおばさん一人だけだった。仕事を辞めたのは突然だったこと、最後に出勤したのは失踪前日の火曜日だったことが判明したくらいだ。だが、それなりに手がかりにはなった。失踪の原因は、前日火曜日の出勤中あるいは出勤後から、失踪した水曜日の出勤前までにあった可能性が高いということではないか。俺は周辺で軽く聞き込みをしつつ、見つけたスタバで一葉の火曜日の様子をじっくりと思い出すことにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます