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星野 道夫

北極星  双星の在り方

side みお



 今日も星が綺麗だなって思うわけなのです。

 物心ついた時にはこの真っ白な病室にいて、それが私達の世界の全てでした。

 それからずっと、白ばかりを見てきたのです。

 先生の着る服も白、私達の肌の色も白、白、白……。

 だから、私達は白と、強いて言えば学習のための本の黒や夜闇の黒しか色を知らないのです。

 きっと、本の中の「普通の人いっぱんじん」は可哀そうだなんて思うのでしょう。

 でも私はそうは思わないのです。


 だって、私にはれいがいるのです。

 

 生まれた時からずっと同じ。

 身長も、体重も、その身に患った病も。

 ぜんぶぜーんぶ同じな私の最愛。

 最近はちょっとだけ男らしさが出てきたけど、先生が言うには「まだまだ男の子ショタだな」らしいのです。

 すっごい悔しがってたけど、私はどんな姿でも愛してあげるのです。

 

 私達は死ぬときも、死んでからも一心同体ずうっとおんなじ

 

 それが私達の在り方なのです。




side れい



 今日も星が綺麗だなって思います。

 物心がつく頃にはこの白一色の病室にいて、それが僕達の世界の全てでした。

 その時から今日こんにちに至るまで、白尽くめの生活をしてきました。

 先生の着る服も白、僕達の肌の色も白、白、白……。

 だから、僕達は白と、強いて言えば学業のための参考書の黒や夜空の黒しか色を知りません。

 きっと、小説の中で見た「普通の人けんじょうしゃ」は可哀そうだなんて思うのでしょう。

 でも私はそうは思いません。


 だって、私にはみおがいますから。

 

 生まれた時からずっと同じです。

 身長も、体重も、その身に患った病も。

 ありえないほどに似通ったにてしまった私の最愛。

 最近は「ちょっとだけ女らしくなった」なんて言っていたけど、先生が言うには「まだまだ女の子ロリだな」とのことだった。

 すっごい悔しがってたけど、僕はどんな姿でも受け入れます。

 

 僕達は死ぬときも、死んでからも一心同体ずうっとおんなじ

 

 それが僕達の在り方なのですから。


◇◇◇◇◇◇


 そして、12回目のクリスマス誕生日当日。

 私達は新しい世界を知ったのです僕達は新しい世界を知りました

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