第9話

それからは告白三昧だった。

「好きです,付き合ってください」

こんな言葉ばかり毎日聞いた。

その度に俺は見下した目で、「はぁ?お前みたいなブスこっちから願い下げだわ」

と言ってやった。

相手は泣くか怒るかしていたが、そっちが悪いのだ。

だってイケメンになっただけでこんなにも、対応が変わるのだ。その方がおかしい。


今思えば俺は調子に乗っていたのだ。

願いが何でも叶うから、自分で努力しようともしなかった。

それが次の問題を引き起こすことになるとも知らないで。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る