第4話

信じられなかった。まさか自分の顔が,こんなイケメンになるなんて。

何度も何度も鏡で確認しても、髪はサラサラ、肌はツヤツヤで鼻筋がスッと通っていて、どこからどうみても、誰が見てもイケメンである。

自信が一気についた気がした。

2階の自室から1階へ降りる。そこには口うるさい母親がいる。


「母さん,俺イケメンになったよ」

すると帰ってきた言葉は、なんともしおらしかった。

「いつも、少し言いすぎたと思っていたのよ。ごめんなさいね」

びっくりした。

イケメンになるだけでこうも違うのか。

「いやいや、おかしいでしょ。だっていつも俺の顔を見るなり嫌な顔してたじゃん」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る