予約投稿機能は高度な心理戦の場でもある

「ふっ、この作者様はいつも18時に予約投稿していることを知っている。あと5秒で🔔様は赤く灯るはずだ」

 

 ふっ、とか言っていますが作品ストーカー1歩手前のにぃでございます。

 


 

 皆様は予約投稿機能を使っておりますでしょか?

 私は大いに使わさせて頂いております。

 予約投稿機能ちゃんは長編投稿者の友——いや、親友なのです!



 

 私も一応社会人の一端ではございまして、日中は仕事に勤しんでおります。

 私のように休みが不定期の場合、小説を投稿したくてもできない日が出てきてしまいます。


 せっかくなら閲覧者の多い時間帯に投稿したい。

 でもその時間はいつも仕事……

 そんな時に便利便利な御供が予約投稿ちゃんなのです!



 

 予約投稿は日時だけでなく、細かな時間帯まで設定できます。

 朝の閲覧ピークが8時とかなら、7時に予め投稿する、ということが可能なのです。タスカル


 作者様によっては自分なりのゴールデンタイムを設けて、毎日同じ時間に投稿する方も多く見かけます。

 正直、読者側はそれ凄く嬉しいです。

 『あっ、朝の7時はあの人が更新する時間だ!』と読者側も閲覧ルーティンを設けることができますので。

 決まった時間に、決まった作者様の新作エピソードを見ることができる。なんて幸せなことなのだろう。


 

 

 ただ……

 稀に心理戦を仕掛けてくる作者様もいらっしゃいます。

 読者の閲覧意欲を手玉に取る小悪魔ちゃん。

 冒頭のセリフを例に出してみましょう。


 

 

「ふっ、この作者様はいつも18時に予約投稿していることを知っている。あと5秒で🔔様は赤く灯るはずだ」


 18時定刻——

 

「……あっ、あれ? 18時になったのに🔔様が赤く灯らない。ま、まぁ、🔔様は赤く灯るまでタイムラグあるからな。うん」


 18時40分——


「お、おかしい、🔔様が頬を染めてくださらない! 今日は予約投稿してなかったのかな。作者様の都合もあるし、残念だけど仕方な——」


 ——作者A様が最新話を投稿しました


 !?!?!?!?!?!??!?!?!??!?!



 

 40分出遅れての更新

 🔔様のタイムラグにしては長すぎる

 つまり作者A様は故意に40分遅らせて投稿した!? な、なぜだ!?


 いつもの時間に最新話を投稿されると予想してしている読者コチラの期待

 定刻に投稿されない最新話。焦る気持ちが読者コチラにも生じる。

 そのままもやもやした気持ちで過ごす。読者コチラも諦めようとする。

 どん底まで気持ちを落としたタイミングでの最新話投稿。読者コチラは驚愕と喜びで感情が爆発する。


 心理戦じゃぁ~!

 定刻予約投稿機能を用いた新手の心理戦じゃぁ~!

 いつもの時間から最新話投稿されるまでの40分。

 読者の期待と不安を募らせるゲームが開戦されたに違いない!

 くぅぅ~。見事に術中にハマってしまった。我の負けじゃ……!(ガクッ)





 翌日。


「ふっ、今日は負けん。最新話投稿が何分遅れようと我は心を乱すことはせん! さぁ、勝負——!!」


 18時定刻——

 

 ——作者A様が最新話を投稿しました

 

「ぬぬ! 今日はいつも通りの時間か。もしかしたら昨日は何か特別な事情があったのかもしれぬな。それならば寛大な心で受け止めてやるぞよ」


  18時40分——


  ——作者A様が最新話を投稿しました

 

「ぬぐはぁぁぁぁぁぁっ!!?? い、1日に2話も更新するだと!? 今までこんなことなかったではないか!? 何があったのだ!? なにがあったの!? もちろん最新話読むけど」


 

 昨日は不安で心を揺さぶってきた作者A様が、今日は喜びの方向で心を揺さぶってくるぅぅ!?

 くぅぅ、こんなやり方で心を揺さぶる術を持っているとは……

 いいだろう。認めてやる。我の負けじゃ……!(ガクッ)






 翌日


 18時定刻


「……今日は更新をしてこないパターンか。ふっ、想定内じゃ。さぁ、心理戦の開幕といこうか」


 18時40分——


「40分経っても更新はない。この作者A様にとって18時40分というのは特別意味のある時間ではないのかもしれぬな。考察が進むわい」


 20時00分——


「……ぐ、ぐぬぬぬぬ……2時間経っても更新無し……か。これは本当に今日の更新はないのかもしれぬな。仕方ない。🔔様通知から他の作者様の作品を読みに——」


 ——作者A様が最新話を更新しました(13時間前)


「ぬぐはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!? あ、朝の7時に投稿済だってぇぇぇぇ!? 13時間前に更新されてたぁぁぁっ! 」


 いや、今まで決まって18時に投稿していたんだよ!?

 夕夜間の人だって思うじゃん! 頭がそうインプットしているじゃん!

 作者A様が朝に投稿するだなんて……

 これからは早朝にも張り付く必要があるということか。面白い。

 固定観念を用いた見事な心理トリックだった。我の負けじゃ……!(ガクッ)


 

 

 勿論作者A様に悪気があったわけではないことは重々承知でございます。

 ていうか別に悪いことしていないですしね💦

 

 作者、読者、双方に生活ルーティンを作ってくれる予約投稿機能

 本当に便利なので一度使ってみてはいかがでしょうか。

 小悪魔ごっこもできますので👼

 

 

 追伸

 2/26のアップデートにて読者側も予約投稿時間を確認できるようになったみたいです。

 きっと運営様が小悪魔対策をしてくれたのでしょう。ありがとうございます!

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