二、青物問屋〜満月、初めての恋
満月は青物問屋の次男坊。三つ違いの兄、青葉と二人兄弟でした。青葉は小さな頃から学校へ通う傍ら、青物問屋の仕事の手伝いを自分ですすんでやっていました。小さな体で無心に家業を学ぼうと励む姿は、本人の一生懸命さと反して愛らしく、周囲の大人達の表情をほころばせたものでした。青年になってもそれは変わらず、最早がっちりとした背中は、将来の有望さを物語るようでした。余計な口を慎み、文句一つ言わずに、なんと孝行なことでありましょう。青年の頃から最早老成されて、大人びた青葉の高潔な所は父親譲り、青葉も満月と同じく清潔を好み、うじうじと卑屈な野郎を嫌うさっぱりとした良い性格をしていました。弱い者いじめが嫌いで、見るに耐えないと仲裁を買って出るわけですが、最後の最後まで拳は出さない。気がつくとそれなりに場が治まっている、なんてことも珍しくはありませんでした。どうやら青葉は、中々に頭の回転もよろしいようでした。青葉は周囲の期待を一身に集め、次男の満月は傍らでいつもそれを眺め暮らしていました。そこかしこから羨望のまなざしさえ集める青葉を満月が妬むか、と思えばまるでどこ吹く風で、劣等感は無いのに等しく、競争心すら満月には有りませんでした。これが災いしたと言うには清潔な心根の満月に不憫ですが、満月は自分の人生を社会的に上昇させ続けたいとか、他の誰より豊かでいたいとか、極めつけに言いますと他の誰にも成し得ていないことを、成し遂げてやるという渇望もなければ気概も有りませんでした。満月は日々の暮らしが明るくて優しく、それなりに幸福に満たされていればそれで満足してしまうのでした。満月の父親はこれを男のくせに不甲斐ないと思い、母親は優しくていい子だと満足していました。
青葉は腕っぷしも強く、男らしさは年々増して頼りがいの有る一人前になるのは誰にも明らかなことでした。そんな青葉が実家の家業に誇りを持っているのは父親、
さて、そのぼたんが何故、女中として満月の実家である青物問屋で寝食を共にするようになったのか。青葉と満月が産まれるずっと前、ぼたんの母親が今のぼたんと同じ年頃の時に女中として青物問屋で働き出した当時にまで話は遡ります。ぼたんの母親は、名前をおいと、と言いました。雇い入れたのは禄満の父、つまり当時の青物問屋の主でありました。どんな縁で雇い入れることになったのか、最早誰一人覚えていませんが、由来定かでなくとも、おいとは、その名を聞けば青物問屋を後にした女中達誰もがにっこりと微笑む、母性に溢れ、親切で寛容な働き者でした。ぼたんが産まれたのはおいとが青物問屋に雇入れられた後でした。音沙汰なく、もう一度働かせて欲しいと突然出戻って来た若い母親に最早
これを仲裁に入ったのが満月の母親
お爺さんはただ、睦まじくお喋りしたり、遊んだりする娘二人が可愛くて、勉強を教えたがる自分の孫が誇らしかっただけなんですけれど、今から考えてみても、当時の世相に在って、お爺さんは中々にハイカラな人でした。遊戯心は時には人をこうして救うことがあるのです。
そうして二人共だんだん大人になって、結婚の為に住み込みを辞め、出産の為に青物問屋から遠のいたおいとの後を追うようにして、粟子叔母さんは結婚し、子供を産みました。自分の家庭を持った喜びもつかの間。結婚して五、六年も経つと粟子叔母さんはまったく不運な事故で亭主を亡くし、すぐに実家に出戻りました。傷心甚だしく、幼い我が子を胸に抱き、父親の不在を問われては悲しみに胸を詰まらせる毎日。そんな時に現れたのが、ろくでもない旦那にほとほと困らされて青物問屋に駆け込んできたおいとでした。おいとが粟子叔母さんの視線を悲しみからそらしてくれたのは言うまでもありません。大人になっても睦まじく、互いの幸にも不幸にも一喜一憂し合った二人の友情に、かげりはみじんもありませんでした。おいとからずっと便りの一通も無かったものですから、粟子叔母さんは心配していたくらいでした。親友との久しぶりの再開に、粟子叔母さんの頬に暖かく優しい涙が伝いました。
「私たち、二人共、苦労したねぇ。ぼたんちゃん、偉かったね。あなたはいい子。これまでよくがんばってくれたね。おかげでおばちゃん、またあなたのお母さんと会えたよ。」
二人は互いの身の上に涙を流し、寄り添って我が子を抱き締めました。
カミさんの言うように、姉さんが寂しそうだったから、粟子叔母さんの不幸の手前と言っては冷酷で非常識ですが、禄満がそういう風に算段つけて采配したのは確かなことでありました。紳士の高潔さは時に女の不幸に冷たくてとても厳しい。自分の無知なことには、恥じらいを感じないくせに、婦人が自分の夫や、子供を不幸にしたと決め込めば、婦人の人生や人格に非常な恥を感じるらしいと見えます。自分を見下す嫌な男に、怠惰にふしだらな婦人が手を付き頭を下げるなんてことがあり得るか、一度だって考え至った事も無いのでしょう。男に産まれたが故の強さすら、ひどいふしだらの前では忘れてしまうようでした。
そういった訳が有り、ぼたんは母親おいとと青物問屋に女中の仕事を持ちながら暮らすことになったのでした。他所に寝食を持たなく、事あるごとに物入りになる母と娘になんら血縁の無い粟子叔母さんはよくこう言って聞かせました。
「なに言ってるの。私達、血は繋がらないけど姉妹でしょ。さぁさ、遠慮しないで姉さんに甘えてちょうだい。」
年の近い満月の母親
それから十年経つと今度はおいとが病気になりました。ぼたんは十五でした。病は重たいものでありました。日がな一日床へ居て、出られるのは自分の身の始末をする時くらい。女中の仕事なんて到底出来ないおいとを、本来ならば無慈悲でも追い出しているところですが、過去のこともあり、禄満は家内安全の方を取ってカミさんと姉さんに任せることに決めました。禄満のこれを歓迎した粟子叔母さんと桃香は良く面倒をみました。「専属の看護人が二人も居るなんて、おいとちゃんはお后さまのようだわよ。」冗談言われて励まされてもおいとが肩身の狭い思いをしているのは、当たり前と言えば当たり前。おいとはありがたさと申し訳無さから、自分に出来ることは何でもしようと、二人が安心出来るよういつでもごく明るく振る舞いました。
病身で時々看護さえ必要な母親と十五の小娘。それなら働き盛りで一丁前の婦人一人の方が青物問屋にはずっと都合が良いのなんか誰の目にも明らかでした。こんなに親切な話が他の何処にも無いのはぼたんにもよーく解ることでしたから、ぼたんは母親の分も自分が働くくらいの気概を持って、一生懸命朝から晩まで良く立ち働きました。
それから二年後の今日。ぼたんはやっと十七になりました。今日はぼたんの誕生日。この
「よう。」
満月は部屋の戸を開けたなり入室すると後ろ手に戸を閉めました。おいとの床の脇に座っていたぼたんは思わず顔を上げ満月を振り向くと二人は視線をかち合わせました。誕生祝のぼたんを満月は初めて見ました。渋い茶色のワンピースに華やかで愛らしい柄のアップリケ。真っ直ぐな黒髪は休日の為に下ろされ、片側の肩に流されていました。よく梳いて薄く油をのばした髪は艶めかしく、母娘の為の小さな一室の暗い灯りと、障子に透ける縁側の向こうの、今日の日で一番高いお陽さまに美しく輝いていました。足を崩し、ふくらはぎを揃えて少女らしく床に座るぼたんの足はふっくらと健康的で、おいとは優しい配慮からすぐに手元の肩掛けをそこへ掛けてやりました。それから満月にいかにも優しげに笑い掛けると「満月さん、今日ぼたんは十七になったんですよ。」と言いました。その声がかすれ弱ったように思われて、ぼたんは思わずうつむき、ついでに正座すると肩掛けをおいとの肩へ掛けてやりました。
「寒いでしょう?」
「ありがとう。」
二人のやりとりを眺めながら、満月はぼたんの横顔の輪郭を視線でなぞりました。控えめに丸みを帯びた白い額に丁度良い鼻筋。ぼたんがふっくらと厚い唇に色を乗せているのを見るのは初めてでした。上唇よりぽってりと厚く丸い下唇を噛み合わさずに薄っすらと開けて、うぶなまなざしで母親を見詰め気遣うぼたんの美しさときたら。満月はひととき時を忘れたようでした。
「・・・あ、茶、お茶持って来ようか?なんだ、湯たんぽか?」
「いいえ。大丈夫ですよ。坊っちゃん、いつも親切にして頂いて、どうもありがとう。何か必要な時は、ぼたんが見てくれるから。」
満月のしどろもどろな口調にもおいとは変わらず穏やかに微笑むばかりでした。おいとのゆったりと構えた態度を前にして、満月は自分の器がひどく小さいように思われて、顔が熱くなるのが分かりました。ややこしいのはここからで、満月はそれをぼたんに悟られたように錯覚し、もう十七と言うのに自分の娘に全身を委ねさせるように安楽させるこの母親がこそ現在の状況の原因、諸悪の根源のようにさえ思いました。苛立ちを解消したく、満月はおいとと競って勝ちたく思いました。満月をちらとも振り返らず、正座の膝の上で両手を組んでそれを見詰め、指先同士を弄んでつまらなそうに振る舞うぼたんに、満月は言いました。
「おい、ぼたん、髪にさすなら牡丹の花にしろよ。お前と同じ名の花じゃねぇか。どうして桜なんかちまちまと頭に飾っていやがるんだ。艶やかな大輪をひとつ、どーんと飾ってやれば良いものを。」
確かにこの時、ぼたんは髪に桜の花を飾っていました。ほんの少し鋭い満月の声音にぼたんは思わず満月を振り向きました。その時、ぼたんは見ました。満月の紅潮した丸い頬と尖った上唇の熱に艶を帯びたさまを。ぼたんは何も見えてないという風に直ぐにまなざしをうつむかせると何も無い目前を見据え、ひとつため息を吐きました。いかにもつまらなそうな仕草はわざとらしく、満月の恋心を煽り痛めつけるものでした。少女と言えど女心はかくも複雑なものなのであります。ぼたんはぼたんでまだ遊びたい年頃。これを駆け引きとして遊び嗜んでいると言われてみれば確かにそういう節もありました。満月はいたって優しく純粋で、ぼたんの前では男らしく振る舞おうとしましたし、そんな時には美青年らしい佇まいさえありましたから、ぼたんはそこへ居ながら夢心地。目前の病身の母はひととき一室の効果に変わり、ここへ居るのは主役のぼたんと現実よりずっと見栄えのする満月の二人だけ。そういう風に、女は少女ながら無意識に自分の女性性を嗜み育むものなのであります。もちろん、これはぼたんの場合で、他の女たち皆そうかと問われればさぁ?分かりませんけれど、とにかく女と言うのは、女であると言うだけで、それが一つ、自分のおもちゃにも成り得るものなのです。これをどう扱うかはそれぞれで、多分ぼたんは、自己満足の為に満月に少し手助けをしてもらっているのでしょう。果たして行く先このおもちゃが、金貨を納める錦袋に変わったりするものですから末恐ろしい。女が女であるがゆえの業と言うのは欲望とそれを達成させるための賢さなのでありましょうか。しかしこのおもちゃ、一度手を出してしまうと女の人生を二分したりします。多くは語りますまい。ただ一つ言えること。人の恨みは万里を崩し、女の純情は時に山河を動かします。教訓といたしましては、人を騙すべからず。嗜みはほどほどに、でありましょうか、ね。さぁ、少々飛躍した話を満月のいじらしい恋路に戻しましょう。ぼたんのすげない態度に満月はいつものようにやり切れなくなって、「・・・待ってろよ、今お茶とお菓子持ってきてやるから。」とかなんとか言ってすごすご退室したわけですが、この時も満月は母娘に敗退したとそう見えないように胸をはって出ていきました。なんと涙ぐましく愛らしい努力でありましょう。そうして出ていく満月を横目でちゃっかり確認するぼたんのずるいことときたら。程度にもよりますがこれも中々に可愛らしいと言えばそうかも知れません。なんせぼたんは満月に想いを寄せられて、誇らしげに胸をときめかせているのですから。
廊下に出た満月は忙しそうにどこかへ歩き向かおうとしている
「あら!坊っちゃん。出会い頭ですねぇ。」
米の声は相変わらず澄んでよく通ります。
「あぁ、なんだ、米ちゃんか・・・」
満月のぼんやりとした物言いとぐったり疲れたような表情、たった今ぼたん母娘の部屋から退室してきたらしい様子を見て、米はなんとなくの事の次第を算段つけました。にわかに苦笑すると、「すみません、なんだか急ぎ用があるらしくって。」そう米は言い、一礼すると再びすたすたと歩き出しました。満月は米を呼び止めようとしました。聞きたい事が有ったのですけれど、
「なぁ、米ちゃん、ちょっと。」
満月のわずかにくぐもったような、内気な声を気にも掛けず、米はいたって元気な素振りで振り向きました。
「あら!坊っちゃん。どうされました?」
米は笑っていました。健康そうにぽってりと上がったほっぺたを、お天道さまがつやつやと輝かせました。満面の笑みはよく笑い、よく働く米のトレードマークでした。満月はこれを見るといつも、ついつられて冗談を言いそうになるのです。それを米も良く分かって、満月と分かるやにこっと笑うのですが、どうやら今日はいつもと調子が違うようです。待っても中々話し出さない満月に、米はスッ、と笑顔を止めて、真面目な表情をしました。心配になったのか、満月に歩み寄ろうとするものですから、満月はもう一度、「あのさぁ、米ちゃん、ちょっと・・・」と仕切り直しました。満月の声は間抜けのように気が抜けて、無理やり作ろうとした笑顔は引きつっていました。けれど今度も米はさっきとまるで同じ様に笑み返し、澄んだ通る声で言いました。
「はい。なんでしょう。満月坊っちゃん。」
小柄な米は背筋をピッ、と伸ばし、満月の言葉を待っています。これから自分が言おうとしている事に、満月は少し恥じ入り、自分の顔から湯気が上がったように思いました。自分の赤い顔に米が気がついたかも知れない。そう思うと急に米がいつものねーちゃんでは無くなって、知らない人のように思われました。誰にも明かしていない自分の心を分かられたのでは、と心配になって、急に米がよそよそしい存在に満月には思われたのです。
「米、おまえ、知ってるか?ぼたんは今日誕生祝にめかしこんで・・・髪に花を差してた。桜の花を。俺はどうして牡丹にしなかったのか不思議で・・・」
「ぼたん、と言う名だから?」
「うん。」
米は二度ほどパチパチとまばたきをしました。それから満月の顔をじーっと見詰め、一度眉根をぎゅ、と寄せるとにこっと笑って言いました。
「あのねぇ、満月坊っちゃん。私、思い出しましたよ!あれはいつだったかしら・・・二年前のお祝いだったかしら。私もねぇ、おんなじ事考えて。ほんとよねぇ。せっかくぼたんと言う名なのだから、牡丹の花にすりゃいいじゃないの、っておいと母さんに言ったのよ。そしたらね、さっき一度そうしたんだけど、そしたらあの子、どうしてか玄人の女の人みたいに見えてしまって、まだ子供なのにそれじゃあんまり可哀想だから、一寸もったいないけれど、も一度粟子さんにことづけて、番頭さんに買いに行ってもらったの。って言ってましたよ。今度は・・・二年前はなんだったかしらねぇ・・・確か二年前も桜だったかしら。ごめんさいねぇ、よく覚えてなくって。だって、毎日たくさんやる事があるじゃないですか。ねぇ、満月坊っちゃん。」
事の真相に、満月は中々反応出来ずにいました。さっきのぼたんの様子と対応になんとなく落ち着かなくて、満月はただ米に決着を求めて甘えただけかも知れません。満月には消化不良のようにみぞおちに溜まり、ふつふつと自分を急き立て、シンシンと胸を突く痛みに似た焦燥を一人で持っている事が出来ないだけなのかも知れません。けれど、確かにこの時満月は米から知った事の真相に対する衝撃よりずっと強い衝撃を感じていました。満月は自分が何を言いたかったのか、今になってふっ、と糸が解けるように理解し、その事実にまるで他人事のように襲撃を受けたのです。
”俺はただ、ぼたんには牡丹の花の方がずっと似合いだとぼたんにそう伝えてやりたかっただけだ。つまりおまえは・・・”
何を飾らなくても美しいと。満月はいよいよ自分の気持ちを知って、血の気が引く思いがしました。満月にとって、これはかなり重度の恋心だと自分で解ったのです。何も言わずに立ち尽くし、今度は神妙な面持ちで顔を青くしている満月に米はこれまで自分が抱いていた満月に対する疑惑をいよいよ事実として確信するのでありました。満月の心の在り処を知ってしまった米は少し思案し、思考を先走りさせました。それから真面目な顔をするとゆっくり話し始めました。
「ねぇ、満月坊っちゃん。ぼたんにすけべなちょっかい出さないでくださいね。」
「はぁ?」
満月は再び顔を真赤にさせました。米はそれでも構わず真面目な面持ちのまま、話を続けました。
「あの子、ここへいられなかったら他に行く所なんか無いんですよ。」
米の目は黒く澄んで、眼差しはまっすぐに満月の瞳に向けられていました。
「冗談なんかじゃ、ないのよ。」
米の慎重な声に、満月は口を引き結び、米を見つめ返しました。もう満月は赤面していませんでした。
「満月坊っちゃん、ご自分のお気持ちひとつだと、そう心得ていてもらわなきゃ困りますよ。・・・ぼたんの事妬ましく思ってないの、ここの女の人達で私だけなんですよ。坊っちゃんのお母さまの気遣いでぼたんがここに居られる事、決して忘れないでくださいね。」
満月は米を見詰めたまま、何も言いません。満月の神妙な面持ちに米は満月のよろしい理解を感じ取り、にこっと笑いました。
「満月坊っちゃん、私仕事に戻っても良いかしら。」
「あぁ、米ちゃん、悪かったよ。その、くだらない事で呼び止めて・・・うん。ありがとう。」
「えへっ!何言ってるんですか。くだらない事だけどおめでたい事じゃないですか!お誕生日ですよ?ぼたんの。私今日、お夕飯頂いて帰るから、満月坊っちゃん、またその時に私に会えますよ。ふふっ、楽しみにしてますから!」
米はにこにこ笑って行ってしまいました。お喋りなのは昔から。米の態度と言葉の向こう側に、満月はどうしても米の実年齢がちゃんと控えている気がしてなりません。米は大人で、世間のことも女性の人生の事も、それなりに知った上で、
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