第1話

 「今まで本当にありがとうございました。みんなのことは絶対に忘れません。」


 教室の中に私の声が響いた。

 今日は引っ越すためにクラスのみんなとお別れする日。

 新学期が始まって、4ヶ月くらいしか経っていないけど、このクラスのみんなとはすぐに仲良くなって学校に来るのが毎日楽しかった。そんなクラスから離れるのは本当に悲しかった。

 でも、ロシアでの新しい生活に期待する気持ちもあった。


 

 引っ越し当日。

 友達が家に来てくれた。そして、私に手作りのしおりと手紙をくれた。読書が大好きな私にとって、

しおりは本当に嬉しかった。お礼とお別れを言って友達と別れた。

 それから車に乗って空港に向かった。10時間飛行機に乗って、ついにモスクワの空港に降り立った。思いっきり空気を吸うと、日本とは少し違うような空気の味がした。

 ロシア人のドライバーさんは、とてもフレンドリーな人でずっとにこやかだった。


 その時日本時間で夜10時だったので、新しい家に着くなり、ベッドに入って眠った。


 翌朝。新型コロナウイルス感染防止の影響で、しばらく家から出ることができなくなる。なので、新居を探検することにした。

 ロシアの家には、日本と違ってエアコンではなく、セントラルヒーティングがいくつも設置されていた。そして、私達の家があるマンションには公園がついていた。(実はどこのマンションにも何かしらの公園がついているらしい。)

 

 友達とオンラインでルームツアーをしたりもした。日本とは少し違うモスクワの家を見て、面白そうにしていた。


 明日からは8月が始まる。ここでの生活はどうなるかわからないけど、何となく楽しそうだ。

 

 

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