第12話[過去]友達だって信じてた。
【表紙】https://kakuyomu.jp/users/akatsukimeu/news/16817330668804704296
「今日は来てくれてありがとうね」
「ううん、また遊びに来れて嬉しいよ」
次の日、私はカンナを家に呼びつけた。
「今日親が出張で一人で寂しかったから、カンナと一緒にいたくなっちゃったの」
「うん」
「ケーキあるから、食べようよ」
「うん」
カンナはどことなく緊張しているようだ。
最近気持ちがすれ違っていたのに、いきなり私からお家で遊ぼうと言われて戸惑い気味なのかもしれない。
私の部屋でテレビを適当に流しながら、私とカンナは二人でケーキを食べる。
「あとはい、カンナ、これあげる」
「え?」
私はギフト用の包装で包まれたそれを手渡す。
「あー、これ、新しいスケッチブックだ!」
包みをはがしたカンナは感激した。
「でもこんなの悪いよ、私ばかり貰っちゃって」
「いいのよ。ほら、私最近ちょっと様子が変でカンナを困らせちゃったでしょ? そのお詫び」
「そんな、別に私、困ってなんかないよ」
「実はね、私、ママと喧嘩しちゃったの。それでしばらく落ち込んでたっていうか……」
「あ、そうだったんだ」
「ごめんね、カンナに当たるつもりなかったんだけど、態度悪くなっちゃって」
「ううん。私こそ、美雪ちゃんの気持ち考えて上げられなくてごめん」
カンナはスケッチブックを抱きしめる。
「私、嫌な子だよね」
「え?」
「いつも自分の事ばかりだなって、美雪ちゃんだっていろいろ悩んでるのに、私は美雪ちゃんに嫌われたらどうしようとか、そんなことばかり」
「カンナ……」
「私の居場所は、美雪ちゃんだけだから」
「そう、嬉しいな」
「美雪ちゃん……」
「私、カンナのこと大好き」
「私も美雪ちゃんが大好きだよ」
「ねぇ、せっかくだからそのスケブに私の似顔絵かいてよ」
「うん」
そうやって私は和やかな時間をカンナと過ごした。
私がお風呂から上がると、パジャマ姿のカンナが私のベッドに寝そべっている。
「カンナ、寝てるの?」
「すー……すー……」
すやすやと可愛い寝息を立てているカンナ。
「カンナ」
私は部屋に鍵をかけて、リモコンで部屋の明かりをゆっくりと暗くした。
薄暗くなった部屋。聞こえるのはカンナの寝息だけ。
私はそっと彼女の頬に自分の頬をこすりつける。
「カンナ」
無防備な彼女の顔にそっと触れる。
「もっとはやく、こうしてればよかった」
私はカンナのパジャマをゆっくりと脱がす。
彼女が目を覚まさないように、ゆっくりとボタンをはずして、パジャマをはだけさせる。。
やがてカンナの、胸のふくらみがまったくない胸元があらわになる。
そのカンナの身体が、余計に私の欲求を高めた。
私は自分のパジャマを脱いで、そして彼女に覆いかぶさる。
私の髪の毛がカンナの顔にかかった。
「美雪……ちゃん?」
どうやらカンナは目を覚ましてしまったようだ。だが、そんなことが気にならないくらい、私の気持ちは高ぶっていた。
「どうしたの?」
私は彼女の耳元に私の唇を近づけ、囁いた。
「カンナ、愛してる」
「え?」
私はぼんやりとしているカンナの唇を奪った。
「…………っ!」
なにをされたのか、さすがにカンナも気づいたようだ。
そして自分のパジャマがはだけているのにも気づいた。
カンナは驚きのあまり、声を出せないようだ。
私はカンナに抱き着いた。
「はあ、カンナの身体、すてき。とっても柔らかくて、なめらかな肌触りで……」
「え、美雪ちゃん、なにこれ?」
「もう一回キスするから」
私はカンナの返事なんか待たずに、また唇を奪った。
それだけでなく、私は舌を差し込んだ。
「んんっ! んっ……!」
そのまましばらく大人のキスを堪能する。
それが終わると、私は唇を離し、そのまま彼女の首筋や胸のあたりに舌を這わせて、彼女の肌を堪能する。
「美雪ちゃん、やめて! うっ……! イヤ! こんなイヤ! お願いだから……」
カンナは抵抗しようとしていたようだが、私の事を振りほどきたくても振りほどけないようだ。
「美雪ちゃん、やっぱり私の事、嫌いになっちゃったの?」
もうその時の私はカンナの声なんか耳に入っていなかった。
カンナの身体にしたいことをしつづけていたのだ。
「友達だって、信じてたのに……」
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