第38話冬のオニヤンマ(最終話)
キリコと春樹の背後から付かず離れず、オニヤンマが飛んでいた。
あっトンボ!オニヤンマだ!」
小さな子供が叫んでいたからちょうど振り返ると子供が後ろの夜空を見上げていたので、
直ぐ春樹に振り返って「へえー、真冬のオニヤンマか・・・。」
「パパが観たら捕まえるかもねー。」
ケラケラと白い歯を見せて屈託なく笑い合って母子この上ない幸福感を醸し出していた。
キリコと春樹は二人腕を組んで笑いながら歩いていた。
「幸せそうだな・・・。」
一理山犬一は二人の後方を飛びながら見守っていたが、クルリと夜空の一番強く光っている星を目掛け、闇夜に吸い込まれる様に飛んで行った。(了)
「
一理山家のルミナリエ しおとれもん @siotoremmon
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