子持ち探偵神崎悠里の謎解き案件 ――婚約者転落死事件
Seika
――プロローグ――
【嗤う人影】
神社の石段の下に、女の死体。
虫の
頭を打ったのかな、それとも、首が折れたのかな?
どちらかは知らない。
けど、女が死んでいるのは確かだよ。
この女は、とんでもなく高い石段の、1番上から転げ落ちたんだ。
見上げれば、石段の所々に街灯がちらほら。けれど、闇が深くて、街灯で照らされていない所は真っ暗だ。
階段の上には
時間は午前2時を過ぎたころ。
近くに大きな駅があるけど、神社の周辺はしんと静まり返ってる。
時々、近くの大通りを走る車の音が聞こえるけど、それ以外は何も聞こえない。静か過ぎて、
草木も眠る
肌にじっとりと湿気を含んだ熱がまとわりついてくる
けれど、その
足元の哀れな女の死体が、ボクをとても楽しい気分にさせてくれるんだ。
とはいえ、ここに長居して、怪しまれちゃたまんないや。
ボクは女の死体に背を向けた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます