第9話 社交界デビュー

今日は私の12歳の社交界デビューの日!


「初めての社交界デビュー!お友達も沢山作って幸せになるんだから!」と私は楽しみにしていた。

小さい頃、唯一の家族であるお父様とのすれ違いがなくなって充実した日々を送っていた。


そして今日は私の婚約者、この国の皇太子殿下にお会いする日だ。私は将来自分を助けてくれた医者になると決めているので、王妃になるつもりはない。

「だから今日お会いして、私のことを嫌って皇太子殿下に婚約破棄をしてもらうのよ!!」

と心の中でガッツポーズをしていた。


お父様も国王様には「娘は体が弱くて次期王妃には向いていない」と言ってくれたそうだが、それを聞いた皇太子殿下と国王陛下は余計私に興味が湧いたそうだ。お父様は帰ってきたあと不機嫌そうにそう言っていた。

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