LLEHEAVEN -ヘルヘブン-

MOTU

第1曲 白髪の女の子

 ねぇ獄!私今度あのステージ演奏したい!


 ねぇ?何か言ってよー感心ないんだから


 そんなんだからいつまで経っても彼女できないんだよーだ!!笑笑


 ほら、叶えようよ、、、


 約束したじゃん、、、、、


 一緒に、、、、、、、するって、、、


獄 〔ねぇ!待ってよ!ねぇ!て、、、〕



       『待って!!』



 何かを追いかけようとした途端体が跳ね起き獄は目を覚ました。


獄 『誰追いかけてたんだっけ...』


母 『獄〜!早く降りてきなさい!入学式でしょ!!』


獄 『そうだったわ』


 現代の学校は必修で音楽の授業がある、、『が』獄は中学の進路面談時に音楽の授業のない学校の進学を希望し先生と殴り合いにまで発展した喧嘩を起こした。

 今の時代音楽の授業を受講しないor主席日数の10分の1欠席をすると強制音楽家養成所へ連れて行かれるまたは『捕まる』、、、

 だが獄はなんとかして音楽の授業のない高校へ進学することになった、、、生涯 音痴トンデの身分を約束して。


       ドン、ドン、ドン


 一定リズム、音量で階段を一段一段下る


       『白髪の女の子』


母 『早く食べて行きなさい。ご近所さんはまだあんたがあの高校に行く事を知らないから隠れながら行きなさいね。』


 母は昔から優しかった。

音楽に対してとてつもないプライドと才能を持つ父と生まれながらの天賦の才で人を魅了したらしい母から俺は産まれた、元々はもっと大きく豪華な家に住んでた。それも中学1年生のあの日から全て変わった、、、


-獄が中学1年時の地音家-


父 『獄、今日はヴァイオリンの練習だ。私の演奏を耳コピするまで夜ご飯は抜きだからな』


獄 『...』


父 『返事はどおした!!お前、、、まさか、、、練習をやらないきか?』


獄 『父さん俺もう音楽から離れるよ』


父 『あの女が死んだからか?あの女が音才で死んだからか?そんなに大事か!あの女が!音楽より!音楽より!!!』

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 『でもなぁ獄、私は一つだけ感激したよ。

人が八つ裂きにされる音があんなに美しいとは...なぁこれでお前の頭は叩けばどんな音が鳴ると思う?』





母 『あなたやめて!!キャッッ!!』





        ごぶぅっ


      



        酷い音だった。

 あの地音家から出る音とは思えないほど醜く鈍く歪んだ音だった、、、


母 『私の子供に手を出さないで!!』


父 『私が間違っていたこんな音と子供を作ろうなんざ思った私が馬鹿だった、、、誰だお前ら?私の家になぜいる?まさか泥棒か?!私の楽譜を盗みにきたのか!!通報してやる!』


 その時は獄は状況が飲み込めなかった。 


       事実背景はこうだ。

 獄に激怒した父は酷く罵り詰め寄り、それを聞きつけた母は父に立ち向かったそして、持っていたヴァイオリンで母を殴った。

 母の頭からは大量の血が流れていたそして、その後父は記憶を失ったかのような反応を示し

音察に通報しようとした。


母 『獄逃げるよ!』


獄 『でも母さん血が!!!』


 ショック過ぎたのか忘れたかったのかその後の記憶はほとんどなかった。でも一つだけ覚えていたのは。


       『白髪の女の子』





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