第3話

一度落ち着いた俺は、名も無き少女(自称)に彼女自身のことを聞くことにした。

「君は何者なんだ?」

彼女はその質問が来ると思っていたのだろうか、直ぐに答え出した。

「はっきり言って今の人には理解出来ません。

というか、私も分かりません。

しかし、一つ言えることは名前の無い女子学生ってことですね。」と言う途中、ふと少し困ったように笑う姿に可愛らしさを感じた。

「それと、君って言わないでもらっていいですか?何故か他人のように感じてしまいます。」

いや、他人だろ。と思う言葉を心に留め、そのことに関して普通は気にすることを聞いた。

「じゃあ、どう呼んだらいいんだ?」

普通であれば、名前を捩ってあだ名を作り、呼んだらいいのか?という質問にはなるが、

この彼女は”名前が無い”のだ。しかも、代名詞の選択を塞がれた。そうなるとあの質問しか出来ない。

彼女はさっきの困った笑顔とは違い、少しからかうようないたずらな、また楽しみにしているようなそんな可愛らしい笑顔で、

「じゃあ、佐々木君が決めてよ。」

衝撃の言葉を言われた。

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