第2話 

ガタンゴトン、ガタンゴトン


X長くやってたもんだな…


しかし、Xをやってても金にならんとわかった以上いつまでもやるわけにはいかないからな。


Xで小説を書いて、それなりに盛り上がっていたけど、いざ金にならんとなると寂しいものだな。


しかし、いつまでも悔いてはいられない、何か小説を書いて金になる方法を考えないと。


ガタンゴトン、ガタンゴトン


次は高石、高石です。お降りのお客さまはお忘れ物などないようにお気をつけください。



プシューーー


ツギモトは電車を降りると足早に改札口を抜け、一人暮らしのアパートまで歩いていた。


途中、コンビニがあったので立ち寄ることにした。


なんとなく店内を歩いていると、雑誌売り場で足を止め、気になる雑誌を探した。


ん…、この雑誌小説を募集しているのか、なになにプロ小説家になりませんか、あなたの書いた小説を持ち込みくださいか…


700円か、買ってみるか。


買い物を済ませ、ツギモトはアパートに帰ったのだった。


リリリン、リリリン


はい、もしもしツギモトですが、…モリゾウさん?


ツギモト、お前今どこにいる?


家ですが。


今、店に飲みに来ていて財布を忘れたんだ。悪いが店まで金を届けてくれないか?


いやですよ。もう今日は疲れているんです。自分でなんとかしてくださいよ。


お前、それが上司に対する態度か!俺が店まで来いって言ってるんだ。うだうだ言わずにさっさと来い!わかったな!


ガチャッ


ツーツー…


モリゾウさん完全に出来上がってるな。


仕方ない、行くしかないか…


ツギモトは服を着替え、また駅まで歩いて行った。





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