第3章

カルギス領とグリゴア領の関係について

どちらも一国の内部にある地方都市のような位置づけであり、それぞれに共通の法律こそあるものの、ある程度の自治権は与えられている。


聖女ミレイユが亡命するまではグリゴア領は貧しかったが、現在では貧富の差は逆転している。このように『隣が裕福なのに自領は貧しい』という状況に関わらず、領主同士の仲は良好であり、それは領民同士の関係にも反映されている。これは、カルギス領の領主であるラルフの人格に起因するところが大きい。


カルギス領では農民の地位が『聖女の奇跡』の恩恵もあって極めて高いこともあり、食品については高い関税障壁を用いている。一方で医薬品の関税は低いので、セドナの提案により、プロテインは『医薬品』と言う建前にして販売するようにしている。


グリゴア領では『農民になれば、殆ど働かなくても生きていける』ということもあり、国民の労働意欲は低下傾向にある。その為、一部の野心ある若者などはその立場に不満を持つものも多い。

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