第5話 「奏多って黙ってれば格好いいのに」「はぁ……」


大分前のことを思い出した。

俺は会社の同僚の女性と飯を食っていた時、以下のことを言われた。


奏多かなたって黙ってれば格好いいのに」


この言葉、人生で数え切れない程言われてる。


俺は小中高大、社会人と全てのフェーズで変人枠に入れられた。


ちなみに黙ってれば王子様で、口を開けば変人クソガッパらしい。


なんだよ、変人クソガッパって。


これは俺の高校時代のあだ名だ。


クソみたいなクオリティのカッパのものまねを披露したら、変人クソガッパとか、カッパとか、かっちゃんって呼ばれた。


当然そんなにモテなかった。


奇跡的に彼女が出来たこともあるが、グッピーの悟のせいで振られた。



「レン。俺、口、縫い付けた方がいいのかな……」


「は!? なんだいきなり。ついにおかしくなったのか?」


「ひど(笑)」





◇◇◇



悟ごめん、振られたのはお前のせいじゃない!


あと俺は多少個性的かもだけど、まともな人間枠の変わり者だと信じてる!




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