第2話

(ピーッ!!ザバーン!!バシャバシャバシャバシャバシャ!!)


時は、8月31日の夕方5時15分頃であった。


ところ変わって、山陽小野田市高栄しないたかえいにあるスイミングスクールの中にて…


場内にホイッスルが響いたあと、生徒たちがプールに飛び込んで泳ぎ始めた。


場内では、3ヶ月に一度のバッジテストが行われていた。


しゅんすけは、バッジテストを受け…


……………


……なかった。


しゅんすけは、バッジテストを受けるために必要な申込みをしなかったので受けることができなかった。


時は、夜7時半頃であった。


またところ変わって、家の大広間にて…


大広間のテーブルに、マヤと武昭千景夫婦たけあきちかげとむつみとしゅんすけの5人がいた。


てつしと友美と圭佑とこうすけは、この日も食卓にいなかった。


テーブルの上には、マヤが作ったホイコーローが置かれていた。


むつみは、バッジテストを受けなかったしゅんすけに対して怒った声で言うた。


「なんでバッジテストを受けなかったのよ!?…きょうのテストに合格したら二級のバッジをもらえたのよ!!」


マヤは、ガーガーガーガーと怒っているむつみに対して『やめてください!!』と言うた。


「むつみさん!!やめてください!!しゅんちゃんは申込みをするのを忘れていたからテストを受けることができなかったのよ!!」


むつみは、ものすごくいらついた声で言うた。


「そんなことはわかってるわよ!!アタシはなんで申込みを忘れたのかと聞いただけなのよ!!」

「むつみさん!!落ち着いてください!!」

「落ち着いてられないわよ!!しゅんすけのおとーさんは、一発合格で通した人なのよ!!…しゅんすけのおとーさんが必死になってがんばっているのに…」

「だからと言って、そんなにガーガーガーガーとおらんだらしゅんちゃんがイシュクしてしまうわよ!!」

「うちはしゅんすけのためを思ってガーガーガーガー言うてるのよ!!」


むつみが気が狂いそうな声で言うたので、千景ちかげは怒った声でむつみに言うた。


「むつみさん!!」

義母おかあさま!!」

「むつみさん、この最近えらそうになってるわよ!!」

「えらそうにしていません!!」

「だまりなさい!!」


この時、武昭たけあきがものすごく怒った声で言うた。


「オラオドレ!!晩ごはん時にくだらんケンカするな!!」


千景ちかげは、ものすごく困った表情でマヤに言うた。


「マヤさん、早くごはんとみそ汁をつぎなさい!!」

「分かりました〜」


ものすごく困った表情を浮かべているマヤは、お茶わんについだごはんを武昭たけあきに手渡した。


その後、マヤは千景ちかげとむつみとしゅんすけが食べるごはんをつごうとした。


この時、武昭たけあきが怒った声でマヤに言うた。


「みそ汁はどうした!?」

「みそ汁?」

「みそ汁つげ!!」

「すみません〜」


マヤは、大急ぎでみそ汁をつごうとしたが途中で止めた。


武昭たけあきは、怒った声でマヤに言うた。


「みそ汁!!」

「(ぼんやりとした表情で言う)えっ?」

「なんでみそ汁をつがないのだ!?」

「つぎます…だけど…ぬるくなってしまったから…」

「ぬるくなったからみそ汁をつがないのか!?」

「ぬるくなったみそ汁は温め直します…」

「やかましいだまれ!!」


(パチーン!!)


思い切りブチ切れた武昭たけあきは、マヤの顔を平手打ちではげしくたたいた。


みかねた千景ちかげは、怒った声で武昭たけあきに言うた。


「あなた!!」

「なんだ!!」

「なんでマヤさんをたたくのよ!?」

「みそ汁を冷ましたからたたいた!!」

「みそ汁が冷えたら温め直したらいいだけなのに~」

「だまれ!!」

「あなた!!」

「マヤがこの家に来たことが原因で圭佑けいすけにお嫁さんが来なくなったのだ!!」

「おじさま!!言いがかりをつけるのはやめてください!!」

「なんだ!!」

「あなたやめて!!」


ものすごく怒り狂っている武昭たけあきは、食卓をけとばしたあと大広間から出て行こうとした。


武昭たけあきは、大広間から出る前に怒った声で言うた。


「大学時代の後輩の家に行ってくる!!うちで食べるみそ汁がまずいからイライラするんだよ!!」


その後、武昭たけあきは怒って家から出て行った。


困ったわねもう…


千景ちかげは、ものすごく怒った表情でつぶやいた。


マヤは、気を取り戻したあとやさしい声でしゅんすけに言うた。


「しゅんちゃん、ごはん食べようね…今ごはんをついであげるからね。」


マヤは、やさしい声でしゅんすけに言うたあと小さなお茶わんにごはんをついで渡そうとした。


その前に、マヤはやさしい声でしゅんすけに言うた。


「しゅんちゃん…ちょっとその前に…話があるのよ…」

「(しゅんすけ、つらい声で言う)ごはんちょうだい。」

「渡すわよ…だけどその前に…ちょっとだけ話を聞いてね。」

「ごはんちょうだい!!」

「ひとことで終わるから…しゅんちゃん、明日はお友だちの家にスマホを゙取りに行ってね~」

「行けない!!」

「どうして行かないのよ〜」

「明日は、守山くんの家に行くから行けない!!」

「だから、守山くんちに行く前に…」

「行けないと言うたら行けない!!」

「あのね!!おうちのパソコン(の容量)がパンパンになっているのよ!!」

「そのうちに行く!!」

「それじゃあ、いつになったら行くのよ!!」

「そのうちに行く!!」

「明日のうちに言ってよ!!」


マヤからガーガーと言われたしゅんすけは、よりはげしいカンシャクを゙起こしたあと大広間から出ていこうとした。


マヤは、ものすごく怒った声でしゅんすけに言うた。


「しゅんちゃんどこへ行くのよ!!」


しゅんすけは、ものすごく怒った声でマヤに言うた。


「ごはんいらない!!」


しゅんすけは、ドスドスと音をたてながら大広間から出て行った。


それから1分後に、千景ちかげが怒った声でむつみに言うた。


「むつみさん!!」

「なんですか義母おかあさま!!」

「この際だら言うけど、友美としゅんすけの分のケータイプランを破棄しようかと考えているのよ!!」

義母おかあさま!!いくらなんでもあんまりですわ!!」

「むつみさん!!あなたはそれでもこをもつ親かしら!!しゅんすけがお友だちの家にスマホを置いて帰っただけでなく、友美も友美でギガの使いすぎが原因で追加料金が増えているのよ!!そのうえに、わけのわからないカキンが加わっているので、家計がヒヘイしてるのよ!!」

「わかってるわよ!!」

「わかってるのであれば怒りなさいよ!!」

義母おかあさまこそなによ!!」


このあと、千景ちかげとむつみがひどい大ゲンカを起こした。


マヤは、その場に座り込んだあとビービービービーと泣き出した。


時は、9月7日の夕方5時半頃であった。


しゅんすけが通っているスイミングスクールで凶悪事件が発生した。


事件は、男の子の更衣室で発生した。


バッジテスト一級に合格した小学校6年生の男の子がいただいた金のバッジが盗まれた…


男の子は、更衣室にいた男の子たちに対して『どろぼう!!』とさけんだあと殴るけるのボウコウをくわえた。


この時、男性コーチ5人が更衣室にかけつけた。


男性コーチ5人は、よりはげしく怒り狂っている男の子を必死になって止めた。


「コラ!!やめなさい!!」

「離せ!!こいつらがぼくの金のバッジをどろぼうした!!」

「落ち着きなさい!!」

「ワーッ!!」


5人の男性コーチに止められた男の子は、キセイをあげながらわけの分からないことを言いまくった。


(ブロロ…キーッ!!)


ところ変わって、スイミングスクールの玄関前にて…


玄関の前にマヤが運転するスズキラパン(軽四)が停まった。


車から降りたマヤは、大急ぎで館内に入った。


ところ変わって、館内にて…


館内に入ったマヤは、ものすごく恐ろしい光景を見た。


小学校6年生の男の子からボウコウを受けた子どもたちがビービービービーと泣き叫んでいた。


コーチたちは、慌ただしい様子で右往左往していた。


一体これはどう言うことよ…


ひどくコンワクしていたマヤのもとに、館内にいた制服姿のおまわりさんが声をかけた。


この時、マヤはしゅんすけが館内から出たあと行方不明になったことを聞いた。


たいへんだ…


しゅんちゃんが行方不明になってしまった…


どうしよう…


マヤは、どうしていいのかわからずにうろたえていた。


マヤは、コーチの男性からしゅんすけが使っていたスイミングスクールのロゴ入りのカバンを受け取ったあと館内から出た。


この時は、落ち着いて話をすることができなかったのできょうは帰ることにした。


この一件が原因で、しゅんすけはスイミングスクールに行くことができなくなった。

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