おみくじ一喜一憂
はくすや
#1
「はい、できあがり、とてもよく似合っているわ」膝をついている
「ありがとう」
相変わらず自己表現が苦手だと
かつて通っていた学園の荘厳な雰囲気とはまた別の神秘的な空気がその部屋に流れている。
胡蝶日和の所作は、彼女がこの神社の娘で、すでに巫女の助勤を何度も繰り返していることを考慮したとしても、完璧だと桂羅は感じた。
黒髪を後ろで束ね、額を出したその美貌はこの世のものではない
それに比べ桂羅は年末にショートボブを切り込んでさらに短い髪形にしたばかりだ。
「うなじが素敵よ」
耳元に囁く胡蝶日和の吐息がかかり、桂羅は耳が熱くなった。
「さて、行きましょうか」
ふたりは揃って
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