第16話 ローズの采配
ローズは俺に説明を求める。
「今の状況はどうなっているの。」「コロール村の近くで液化のラミアと思われる魔族が2人の魔族を連れて100匹のシルバーグリズリーを統率しています。」
「この情報はいつのものなの。」「1週間前のものです。」
「どうして監視をつけていないの。」「彼らは水の膜に覆われており魔力探知が出来ません。目視で監視するのは危険すぎます。」
「コロール村には人を配置しているでしょうね。」「村は無人です。」
「それでは、魔族が村を襲ったもか分かりません。」「そうですが、危険と判断しました。」
「アニー、危険を避けていては魔族に勝てませんよ。」「はい、・・・」
「ローズの姉さん、言い過ぎではありませんか。アニエス様のおかげで犠牲は出ていないんですよ。」「アニーはコロール村でシルバーグリズリー1匹を仕留めそこなって14人の犠牲者を出しています。」
「シルバーグリズリー50匹以上の群れと戦ったんだ。仕方ないでしょう。」「宮廷魔法士は仕方ないでは済まされないのです。」
俺はローズにあって早々厳しい指摘を受ける。彼女は俺を高く評価してくれている。今回の俺の対応はふがいないと判断したのだろう。
ローズは、コロール村とその近くにあるローム村とシテルと言う町に偵察の人員を送る。彼女は魔族はすでに移動していると判断している。
アネットが俺を慰めるように言う。
「アニー、今回は判断が難しいわ。次に生かしましょ。」「ネティー、ありがとう。私は大丈夫よ。」
「液化のラミアはどうだったの。」「魔力探知が出来ないわ。相手を見つけることが難しいわ。」
「さっき言っていた水の膜ね。」「配下の魔族が展開していると思うわ。」
「配下の魔族が邪魔ね。先にそちらをつぶした方が良いかしら。」「できれば分散させて戦いたいわ。」
コロール村とローム村の偵察が帰ってくる。ローム村は無事だったがコロール村は荒らされていたことが判る。そしてシテルに向かった偵察が帰って来ない。
ローズはシテルが魔族に襲われていると判断して、全員で向かうことにする。
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