第15話 「アニエス様をあがめ隊」の宴

 俺たちは「アニエス様をあがめ隊」と夕食を共にすることになる。アヒムが俺との再会を祝して宴を開きたいと言い出したのだ。アヒムは俺に聞く。

 「ローズの姉さんはどうしたんですか。」「彼女は宮廷魔法士をしています。」

 「さすがだ。俺たちを仕切っていただけのことはある。」「今は、アネット様とアニタと3人でアリスと言うパーティーを組んでいます。」

 「アネット様とアニタ嬢はアニエス様にふさわしいのですか。」

アヒムは2人を値踏みするように見る。アネットが言う。

 「私は上級魔法士を首席合格したのよ。アニエス様より成績が良かったのよ。」「アニエス様、本当ですか。」

 「本当よ。腕も確かよ。」「アニエス様に認められているとはすごい。」

アヒムは俺を基準として見ているようだ。アネットは面白くなさそうだ。アニタが自己紹介する。

 「私はアニエス様の従者です。剣士で、拳法も使えます。」「剣の腕はどうなんだい。」

 「剣技のランクはÅです。」「それはすごい。俺はリーダーをしている剣士で剣技はランクÅだ。」

 「そうですか。私と剣の訓練をしてください。」「いいね、ついでにうちのメンバーを鍛えてくれ。」

アヒムはメンバの紹介を始める。

 「一番怖い顔をしているのがディルク、ヒーラーをしている。小柄なのがアダム、斥候役だ。戦士のベント、剣士のベルン、クリストフ、ディート、魔法士のエック、エマ、ヨーゼフだ。」

俺は初めて他のメンバーの名前を知った。とはいっても10人もいるので忘れてしまうかもしれない。

 アネットはディルクとヒールの魔法の話を始める。ディルクの実戦の中で培われたヒールの知識はアネットにとって新鮮だったらしい。

 アニタはアヒムと話し込んでいる。アニタはアヒムが強い剣士だと知ってどんな戦いをしてきたのか興味津々である。

 俺は他のメンバーからどんな冒険をしてきたのかを聞く。彼らはチームワークを生かして強い敵と戦ってきたようである。

 そして、群体のソルネと戦った時は死を覚悟したそうである。彼らはふざけたチーム名だが、実力でSランク冒険者になったのだ。

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