第2章 上級魔法士
第1話 アニタの評価
父は俺のために魔導書を新たに買い揃えてくれてた。これで魔法の勉強ができる。俺は午前中、魔法の訓練をして、夜に魔法の勉強をすることにする。
午後の時間を空けたことには訳がある。アニタの剣士の訓練は午前中だけなので都合が良いと思ったのだ。
アニタを訓練する者は日替わりで来ることになっているが、騎士団も人を出せないという理由で午前中だけの訓練になったのだ。
騎士団としては、アニタはお荷物なのだろう。俺はアニタを応援したいがここは彼女が頑張らなければならないことだ。
俺は2週間位して落ち着いてきた頃、父にお願いをする。
「お父様、私は街をこの目で見たいと思います。午後に外出してもよろしいですか。」「分かった。騎士団をつけるから、気を付けていってきなさい。」
「騎士団はいりません。従者のアニタと2人で出かけたいと思います。」「それは危険だからダメだ。」
「私は中級魔法士ですし、アニタは剣士の訓練を受けています。大丈夫だと思います。」「待て、騎士団長を呼んでくれ。」
父は騎士団長にアニタの出来を聞くつもりらしい。しばらくすると騎士団長が入って来る。
「ジルベール様、緊急の用事ですか。」「いや、そうではないんだが、アニタはどうだ。」
「真剣に訓練に取り組んでいます。」「そうではない。使えるのか。」
「このままいけば、かなりの使い手になるでしょう。」
俺は、騎士団長がアニタを高評価しているのに驚く。最強の猫耳美少女剣士か悪くない。
「騎士団長、今のアニタにアニエスの護衛は務まるのか。」「はあ。街に出かけるくらいなら十分の実力があります。」
「そうか、それならいいんだ。」「ジルベール様、将来アニタを騎士団に加えていただけませんか。」
「それほど優れているのか。」「はい、目を見張る上達ぶりです。」
「ほう、しかし、アニタはアニエスの従者だから騎士団には入れられないのだ。」「アニエス様の従者では仕方ありません。」
「アニー、街に出ることを許可しよう。必ずアニタと一緒だぞ。」「はい、お父様、大好きです。」
「そうか、大好きか、あははは・・・」
父の機嫌がよくなる。これで、俺は街の中を出歩くことが出来る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます