第12話

「我が名はクラウソラス、御主おぬしに用あり!」




やたら古風な喋り方をしているが、まぁ陽炎で逃げれるだろうと、詠唱を始めた途端足を何かに掴まれる感覚がした




「何だ?ってこれは」




足にロープのような影が巻き付き、身動きが取れなくなった




「我とともにくべし」




その言葉とともにユリカが影からできた木に、連れ去られそうになっていた。




「なっ、俺じゃないのか」




今までは、俺が狙われていたのに今狙われているのは明らかにユリカだ




「自信過剰なり、ではゆかん」




何が起こっているのかわからないが、影なら対処法の1つや2つある!




「炎円えんりん」




周りに炎のリングが形成され、それが自分を含めた3人を囲み明かりが四方八方から放たれた。




「影が消えたか」




周りの炎から出された光により、影はできなくなって消えた




「手術室のライトと一緒だ!たくさんのところから光が灯れば影はできづらい」




やつの攻撃は、今が夜で暗いからできること、ならこうすればいい




「影しばり!」




いきなり首に何かが絡まり、息苦しくなった




「影は、消したのに」




いや消えていなかったのだ。誰もができる影があった




「服の中には、光なんぞ入りはせぬ」




このままだとまずい!そう思ったときだ




「松明光ライトザライト」




その、声が聞こえたと同時に体中が発光を始めた。




「何だコレ」




体の中が発光しているのか、全く影はできていない




「私の、魔法は探索系人を光らせることはできる」




探索系の魔法でも俺の知らないものがあるとはたが!




「なるほど、立派なりここは一度退かせてもらう」




といって逃げていった。これでちょっかいも少なくなるだろう




「思わぬ邪魔が入ったが、もうすぐ着くな」

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