第3話
本当は、人一倍、異性に興味があるくせに告白できなかった。
人一倍、短歌を詠んでいたのに、劣等感だけ強かった。本当は、いつもキヨシは、努力を重ねて、大学に行き、そして、大学院へ行き、今の職場にいるが、元々は、中学校の時、好きな女子に振り向いて欲しいばかりの気持ちもあった。
要は、悶々としていた。
職場の同僚で、野球の話をし、サッカーの話をしている。または、ゲームとか。しかし、運動音痴なキヨシは、唯一の慰めと言われたら、まさに、短歌を詠むしかなかった。
さらに、ミユキは、マッチングアプリで、知り合った男性と交際をしている情報もあった。
…そして、忘年会の当日になった。ここで、キヨシは、和歌を詠んだ。
「寂しさやまた打っているLINEなり報われぬ身となげきながらも」
「メロディがかもめがとんな堀之内時代と変わるプラットフォーム」
「いにしえは命なりけり箱根の関今はスイスイ東海道線」とキヨシは、詠んだ。
言われたら、京急電車堀之内駅は、渡辺真知子『かもめがとんだ』がメロディで流れ、箱根の山は、東海道線が、超えている。
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