うどん

 今日もびっくりドンキ一で食事をしている村人Aと村人B。

 その日。村人Bはびっくりドンキ一が回転寿司屋であるにも拘らずうどんを食べていた。


 ――のを見た村人Aが口を開く。

「うどんか……時に村人Bよ。お前はうどん、そうめん、冷麦ひやむぎの違いを知っているか?」

「え? うどんとそうめんと冷麦の違いですか? 普通に麺の太さが違いますよね? あとは何が違うのかちょっとわかんないですけど……?」

 と小首を捻りながらうどんを食べる手を止める村人B。これに村人Aは片手をかざし。

「いや、概ねその考えで合っている。実はうどんとそうめんと冷麦は、作り方の細かい違いや素のパンケーキに合う合わないを抜きにすればどれも同じ物で、その違いは麺の太さにしかないのだ。但し! その太さの基準は法律によって定められているがな」

「法り……はぁぃい?」

 と素っ頓狂な声を上げる村人B。

「え? ちょ、待ってください。じゃあ、うどんはここからここまでの太さ、冷麦はここからここまで、そうめんはここからここまでっていう基準が日本では法律で定められているっていうんですか?」

「ああ、その通りだ」

 と一つ頷く村人Aだが、実はこれは事実である。


 そして村人Bは続ける。

「じゃ、じゃあ仮にですけど――偽造うどん。うどんの太さのそうめんを作る事は犯罪になるって事なんですよね?」

 これに村人Aは静かに首を左右に振り。

「いや、別に作るだけならばセーフだ。そして自分で作って食べるだけであったり、素のパンケーキに乗せるだけなら別に犯罪ではない。というか、うどんの太さで作ったそうめんは便宜上うどんになるのでそれ自体は犯罪ではないし偽造うどんにもならない。まあ簡単に説明すると、犯罪となるのはうどんの太さで作ったそうめんを『そうめん』と言って場合だ」

「あ~なるほど。うどんの密売人がそうめんや冷麦をうどんと言って売ったりすると犯罪。違法そうめんや脱法冷麦になるって事ですね?」

 これに村人Aは首を縦に振り。

「ああ、その通りだ……と言いたいところだが、その場合は違法うどんや脱法うどんと言った方が正確だろうな?」

「あーそっか。でもそれを抜きにしても、うどんの密売人やそうめんの密売人から知らないで違法うどんや脱法そうめんを買ってしまった場合。飲食店で違法カレーうどんや脱法流しそうめんが商品として出回ったりするって事ですよね?」

「うむ。まあそうならんように『うどん・冷麦・そうめん』の太さを法で定めて密売人を取り締まっているのだろうな?」


 なるほど。……と言いたいところだが、そもそも法で太さの基準を設けてしまったがための違法うどんや脱法そうめんなので、基準を設けずどの太さでも一つの麺類としてしまえば発生しない犯罪なので、村人Aの言う密売人を取り締まるための法ではない事は確かだろう。

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