ナポレオン・ボナパル子
ガールズバンド「神聖天使のブラ」は解散したものの、途中加入した納豆野香織と座敷
そして実際のところ、まだ自分達がどんな人間なのかお互いあまり理解していないので改まり自己紹介をする事となった。
「ではまず私からいこう」
と先陣を切ったのはリーダーであるナポレオンだった。
「実は言っていなかったが私はファンタジーな異世界、剣と魔法と筋肉とマッチョの世界マッチョングアプ……じゃなかった『マッチングアプリ』という世界から転生して来た異世界転生者だ。マッチングアプリはこの世界とは違い弱肉強食というより弱肉筋肉の世界でな、弱いヤツはマッチョになるしかない世界だった……」
(いや、全然想像がつかない世界なんですけど)
とは声には出さず、頬に汗を垂らしているのは比較的常識人と思われる納豆野香織だった。
しかしそんな香織を無視するかの如くリーダーは続ける。
「まあ、そんな世界に居た私だから当然剣も魔法も使える。例えば冷蔵庫で冷やしておいたパンティを真っ二つに斬って一瞬で冷蔵庫に変える魔法などが得意だ」
(それは得意というよりどっちかっていうと特異だと思うんだけど。てゆーかどんな場面で使うのその魔法?)
と考える香織だが――恐らくこのファーストフード店で極稀に使うくらいだろう。
そしてリーダーは続ける。
「そしてそんな世界に居た私だがある日。神のうっかりミスでトラックに轢かれて死んでしまってな…………神が。なので私はこの世界に転生して来たのだ」
「うん、いやちょっと待って。なんで神様が死んだのに神様じゃなくてリーダーが転生してきてるの? おかしくない?」
と。とうとう声に出して疑問をぶつける香織だが。
「いや、だから手違いと言ったろう? 流石の神もトラックに轢かれて死にそうだったから間違えたらしい。本当は私ではなく『最も神に近い男』か『最も神に近い距離でちゃんこを喰う
「マイナンバーが近いってあるのっ!? あ、でもこの世界の話じゃないのか……」
と、ツッコムところはそこじゃない気もするが……と香織にツッコミを入れたいところだが――
――とりあえず異世界転生者の魔法が使えるリーダー。ナポレオン・ボナパル子の自己紹介はここまでとなった。
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