第4話 コンピューターウイルス
やはりパソコンとコンピュータがキーとなりそうだ。サイバー犯罪の常套手段といえば、コンピューターウイルスだろうか。
私はコンピュータをサイバー班の同期である城永に調べてもらった。彼はまずパソコンのパスワードを解読し、コンピューター内部を調べた。
「で、結果はどうだった?」
「ああ、君の予想通り、ウイルスに感染していたようだ。」
「やはり、他殺の可能性が出てきたな。」
「そのウイルスというのが、コンピュータ内の映像データに変更を加えるというもので、画面の点滅と関係があるかもしれない。」
「なるほど、では犯人は、中里がてんかん持ちであることを知っていて、コンピューターウイルスを仕向け、パソコンのディスプレイを点滅させ、殺した。」
「その可能性が高いな。俺も調査を続けるよ。」
うん、やはり他殺とみてよさそうだな。
そしたら、パソコンとコンピューターからウイルスを仕向けた犯人を見つければいいということだ。
翌日、城永から連絡がきた。
どうやら、ウイルスはまだ復元できる状態で残っていて、復元すれば、もう一度点滅を起こすことが可能なようだ。私はサイバー班まで行き、その点滅を見てみることにした。
城永は復元に成功したようだ。念のため専用のゴーグルをつけ、パソコンを起動する。パスワードを入力すると、ピー、ピーと音がしたあと、画面が急に変わり、点滅を始めた。やはり点滅か。
「この点滅、致死量なんだろうか。」
「調べてみるよ。」
「う〜んと、周波数でいうと50Hzだな、危なかった、専用ゴーグルをつけていなければ普通の人でも入院するレベルだぞ。」
「じゃあてんかん持ちだった中里は…」
「死に至るだろうな。」
他殺で確定だな。
「そしたら城永、ウイルスを仕向けた犯人を導き出すことはできそうか?」
「それが、犯人もそこまで考えて色々と予防線を張っていて、解読に時間がかかるものもある。時間はかかりそうだ。」
「分かった、時間はかかってもいい。犯人を特定してくれ。」
点滅か…、凶器は映像といったところか。新手の犯罪だな。デジタル化が進んだ今、これから増えていく犯罪かもしれない。
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