第2話 2日目

「相変わらず何もないね……」

 広大な平野を前にして彼女は呟いた。

 ここ数日は町や村にも出会えず、ずっとこの広い平野を彷徨っている。

「まぁ、魔物にも出会わないからいいけどな」

「魔物どころか、人にも会わないじゃない」

「会ってるだろ? 俺に」

 そう言うと彼女は黙ってしまった。相変わらず気難しいところがある。

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