ふわふわ

 家に帰って寝てみても、特に夢は見ない。

夕方の、あのタイミングでだけ、夢をみる。

「まーでも、授業って眠くなるし、あんな寝づらい体勢なら夢も見るよねぇ。」



 ふわふわ。



 お月様が仕事を終えて、太陽が朝を告げる。

まだ眠い。だけど学校に行かないと友達に怒られてしまう。


「今日は6限が理科だぁ…やだなぁ。絶対寝ちゃうじゃん。」

「とか言いながらここに来るのは偉いけどねぇ。」

「き、今日という日は絶対、寝ない!うん、寝ない。」


昨日はちゃんと寝たし、大丈夫。

「でも、もし寝てたら起こして…ください。」

「わかった。丸めた教科書で叩き起こしてあげる。」

「えぇ、流石にそれはひどいよぉ。もっと優しく起こしてよ。」



そうして6限目、私はずっと起きていると思ってた。

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