第85話 G祭りでわっしょい
水責め中のダンジョン
俺だって分かってる。いつも思ってるんだ。
『パッとしないな攻撃だ』なって。
痛い技名を叫んだとしても、実際の攻撃方法はほぼ『水玉』の俺。もっと炸裂爆裂のド派手な攻撃をしたい希望はあるんだけど、如何せん技能?レベル?が俺の理想にまだ追い付いて来ない。
異世界で『俺tueee』ってどうやればいいの?。あと『俺何かやっちゃいました?』も。
ちょっと試したけど、アレはやろうと思っても出来ねえぞ?
まず『俺yoeee』を脱却しなきゃならんし。
もし『俺tueee』を地で生きている、そんなテンプレキャラが現存してるなら、後学の為にも是非会ってみたい。
そして、ちょっとした知り合い程度の適切な距離感でその生態を観察してみたい。
でも決して親密な付き合いはしたくない。だって面倒くさそうじゃん。それに話を聞かなそうだし(偏見)。
会話が成り立たない人外脳と自己主張お化けは嫌いなんだ。だからそんなヤツが居ても、外野から拝見する程度の見識を得られれば満足です。
連連と考えながら、時折『索敵』をして
やっとだ、もうすぐ終わりそう。
しかし流石だな。人類が死滅しても生き残るだろうと言われているのが
この分だと異世界でも同じ認識で間違い無い。なんせ何時もの魔物より、くたばる迄の時間が掛かる掛かる。すげぇ待たされてるよ。
さっさとタヒね害虫ども!
「……………おし、全部倒れた。やっと全滅したよ〜。」
「オシ!ぴぃ〜!」
「『ちょっと休憩』どころじゃなかったね〜、ピー助。しっかり飯も食い終わったのに全然倒せなかったよ。危うく寝落ちしそうだった。」
「ネム〜ぴぇ〜。」
穴の中から索敵の反応が消えた。
「さてと……じゃあ
「じーるーむ!ぴ!」
『大介』を仕舞い
もう蠢く物はいない。でもヤツ等が居た空間と言う事だけで不衛生な気がするのは俺だけの感想じゃないはずだ。
「クリーン・クリーン・クリーン!!」
「くりくりくりーん!!ぴぃ〜!!」
気が済むまで『クリーン』を唱え、いざ入室!真っ暗な空間を『ライト』の明かりが照らす。掘ったら出て来るかも知れないが、先へと進む道は無く行き止まりの小部屋なのが分かった。
そして足元には黒光りする鉱石らしき物がゴロゴロと転がっている。触るな危険!かもしれない
【
ダンジョンの床にゴロゴロと黒光ってる
以前、ソルスと回った時に手に入れた『宝石虫』のドロップ品にダイヤモンドがあった。
確かあの時の等価交換は、テニスボールサイズで1個300万ゼル。この
サイズ的には
捨てる予定の古い箸(自作)を使って、ひと粒つまみ鞄へポイっと。
希少品の名に恥じぬ金額を頼むよ!さあ、ハウマッチ!
「…………なに?!590万ゼルだと?!マジかよ!!希少品
「マジ?ぴぇ!!」
ここに何匹の
逸る気持ちを落ち着かせ、『収集』し等価交換へと流し込む。
「……ろっ!6億2千54万円!!ヤベー!」
「ヤベー!ぴぇーーー!!」
「だ、だ、だ、大介!大介はよ!」
「た、た、た、たぁー!ピ!」
ワタワタと大介を出して、早速『転移扉』の設定だ!
丁度良い。ダンジョン中に設定出来るかも試そう。
操作パネルの『転移扉』を
来たコレ!マジで俺の『どこで◯ドア』が爆誕したんじゃね?魔導ダンジョンの各階層に設置したら、魔導書と食料の調達が何時でも出来る!そうしたら、6階層の美味しい氷と天然水の所の2箇所にも設置出来るか試そう!
ウッキウキで妄想を巡らせていたら、操作パネルの『転移扉』の設置価格が6,000万ゼルに変わった………。
え?!ええ?!ちょ待って、お願い待って!
3千万円は初回価格ですか?!キャンペーン中だったんですか?!一気に倍額って、大介さんの鬼畜!!ボッタクリ!!
それから俺はある確認をする為、脇目も振らず爆速でダンジョンを出て街の外へと向かった。
よもや………そんな疑念を抱きつつ、街から少し離れた人目に付かない場所で再度『大介』を出し、操作パネルでドメンタの近場に2箇所目の『転移扉』の設定をした。
「がっ!………3箇所目………1億2千万ゼルっっっ!!!」
「か!か!ぴぇー!」
手に入れたばかりの6億ゼルと言う金額が、
ガチの
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