2話目 夢じゃない?!
「凄え……これ純金かな?100枚もあった」
皮袋の中身は金貨100枚。
1グラム約1万円としても中々の買取価格になるな…。リアルでも夢でもワクワクすっぞ!
一先ずは紐で口を閉めて、金貨袋は大事にズボンのポケットに入れておこう。
他には何が入っているのかな〜♪
再び鞄に手を合わせる突っ込んで漁る。
……む!!さっきと同じ手触り……もしや……。
「また革袋だ!」
同じ様な膨らみの革袋がもう一つ出て来た。中身は……銅貨?10円玉より一回り小さな銅貨かが、こちらも100枚入っていた。
数を数えて結び直し、また鞄を漁る。
「お……また革袋だ。じゃあ銀貨か?」
予想通り、次は銀貨が入った革袋だった。こちらも100枚。
そして、鞄を漁ること3度目で違和感に気づく。手が入る深さと鞄の見た目の深さが合致しない。肩口まで真っ直ぐ腕を突っ込んでも鞄の底に当らないんだ。明らかに見た目以上に深い鞄。
「これは……4次元?異次元??…………え?…まさかの異世界?!アイテムバックか?!」
違和感に思い至り、どんどん鞄の中身を出して行く。出て来たのは…………
・硬貨袋4つ(金貨、銀貨、銅貨、鉄貨 各100枚)
・地図らしき巻物
・鞘に入った両刃の剣(約30cmの長さ)
・ナイフ(果物ナイフ?)
・手のひらサイズのオモチャのドア…
・乾パン?10個
・ジャーキー?10枚
・メモ紙1枚
先に気になっていたメモ紙に目を遣ると、何処の言葉かも分からない文字の羅列で、これじゃあ『読めねえよ!』と思っていたら、頭に直接内容が入って来るかの様に伝わって来た。
『この空間は3日で終わりを迎える。それまでに草原から出なければ、お前は消滅するであろう。鞄の右に入れた物は対価として消える。鞄の左は物品の保存と対価の支払いがなされる。対価物は望まなければ通貨となり、使う程に対価物は増えて行く。』
そこまでが情報として頭に入ったと思ったら、メモ紙は跡形もなく消えてしまった。
「えぇ〜〜……不親切だな!トリセツならもっと分かり易くしろよ!!しかも消滅ってどう言う事だよ?!この草原、かなり広いんですけど?!」
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