第11話

妹の容態はますます悪くなっているらしい。


「お兄ちゃん、今日も来てくれたの?」


妹は今日も俺を見た瞬間に笑顔になっている。


「・・・」

そして、俺は今日話す内容を決めていた。


「ねぇ、雪。今の女の流行りについて教えて」


「・・・お兄ちゃん、覚悟決めたんだね」


妹は雑誌も読んでるから、知識に偏りはあるかも知れないけど、


そして、俺は妹に流行りについて教えてもらった。ほぼ動画とかのことで本来のことは何も知らない情報だけだけど、誰と誰が付き合ったとか、コラボとか


でも、少しは話題になるかも知れない。


ーー


結果は撃沈だった。

そもそも俺が緊張して話せなかった。


あと話す前に、やっぱり自分の知識では全く理解出来てないからと思って辞めた。


「お兄ちゃん、どうだった??」


「全然」


「えーー」


妹は俺に相談に乗れたこと、流行りについて話せたことで満足だったようだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る