第21話 HEY BOY GOD LUCK

一昨日も昨日も、そして今日も俺は強い酒を飲んでグチャグチャになる予定。もうだめだ。一度でも酒に呑まれてしまうと、脳か体を破壊するまで歯止めが効かない。俺は24歳までに4回も膵炎になった。医者は俺をアルコール依存症と診断した。もう俺のことは嫌いになってもいい。酒で酔ってる時の俺は全てにおいて軽薄になり、他人の気持ちなんてクソどうでもよくなる。酒はその人を変えてしまうのではなく、普段は隠している本性を暴くものなのだ。酒を飲めば俺は戦争のことだって、石川県の地震で家族を亡くした人の痛みだって、かなりどうでもよくなる。知るかそんなもん。戦争も自身も俺には関係ねえ。シラフでの俺は優しいかもしれないが、酒によって暴き出される俺の本性はかなりドライだ。金の寄付など、優しい行動をしているだけであって、優しくはない。優しい人じゃないと嫌われてしまうからな。昨日俺は酔っ払ってる時に色んな人に連絡を取った。おしゃべりがしたかったからだ。色んな人に連絡を取ったことを1ミリくらい反省しつつ、俺はスマホ決済で石川県に金を1000円寄付した。今こそ日本人が一つになる時じゃないのか。俺は優しいふりをした。


思うがままに駆け抜けろ。それが人生。


俺は今、バズマザーズの「HEY BOY GOD LUCK」を爆音で聴いている。そのあと「ナイトクライヌードルベンダー」を聴いた。ギターが気持ちいい上に、歌詞も良い。syrup16gやバズマザーズやハヌマーンやTHE BACK HORNの曲は、俺に生きる道を示してくれるような感じがする。他にもそういうバンドはあるが。「生きたくない奴」や「孤独な奴」がどう生きれば良いのかをロックが俺に教えてくれた。ロックが俺を救ってくれた。引きこもりの俺をライブハウスまで何度も運んでくれてありがとう。ロックよ、ありがとう。


岸田総理、ありがとう!!!!!!! ほっぺに優しくキスさせてくれ。


俺は日本の政党だと、れいわ新選組を推していたのだが、最近れいわ新選組のやばさに気付いたので、もう俺はアナーキーになった。アナーキストになった。選挙なんて行くもんか。27歳だが選挙に行った事は一度もねえ。ロックでかっこいいだろ──?


日本の政治は腐っている。宗教団体とは癒着し、裏金だの派閥だのくだらん汚職まみれ。もうどの政党も信用ならない。ここはもう俺が立ち上がって、「Unknown党」を立ち上げるしかありません、か──。


Unknown党のトップである俺がアホだから、若頭や若頭補佐などの要職は頭の良い人を配置したい。


俺には宗教団体も政治団体もヤクザ団体も大して変わらなく見える。みんな私利私欲、自分達さえ良ければいいんだ。日本は終わってるわ。


やっぱり俺が新しい政党を立ち上げるしかないわな。日本は俺に任せろ。とりあえず酒税とタバコ税はZEROにする。酒とタバコが好きなロクデナシからこれ以上税金を巻き上げるんじゃねえぞこの野郎。わかってんのか。おい。


個人的に自分の政治的思想を音楽活動とごちゃ混ぜにしてしまう人は好きじゃない。アジカンの後藤とか。でもアジアン・カンフー・ジェネレーションは曲自体はめっちゃ好き。「橙」って曲が1番好きで、カラオケでよく歌う。「橙」のメロディーがめっちゃ好き。歌ってて、気が狂うほど気持ちええんじゃ。もしよかったら聴いてみて、橙。


酒を飲みながら、さっき俺はギターを掻き鳴らした。syrup16gの「センチメンタル」をアパートでペットの亀やプイプイモルカーのぬいぐるみやエヴァンゲリオンのフィギュアに向かって弾き語った。僕の声は届きますか。あなたの心へ。


俺は昔は漫画やアニメをよく見ていたが、最近は見ていない。俺は漫画家だと、押見修造と華倫変と古谷実と岡本倫と諫山なんとかが好きだ。他にもいた気がするけど、名前が出てこねえ。


最後に俺がハマったアニメって、チェンソーマンまで遡るかもしれない。パワーちゃんが好き。最近見たのは、進撃の巨人のラストシーズン。


バズマザーズの曲、本当にかっこいい。


ロックが好きな人はバズマザーズ知ってる人多いけど、全国的には知名度が低い。謎である。世の中、本当にかっこいいバンドは流行らないらしい。


ナヨナヨした男が高い声で女々しい失恋を歌うバンドが最近は日本全国で流行っています。俺はそれをくだらないと思う。


資本主義だから大衆に売れるように作られる。その大衆がくだらないから、くだらない恋愛の曲を歌うバンドばかりが流行る。


名前も覚える気にならない。


でも、最近のバンドだとミセスグリーンアップルだけは名前を知ってる。syrup16gのインタビューが掲載された「音楽と人」の表紙がミセスグリーンアップルだったからだ。曲は聞いたことない。


あまり批判的なことを書くと不快に思われる人もいるかもしれないから、もう俺は最近のロックシーンを批判しない。


でも俺の中のロックとは、うんこみたいな男達の反撃だ。なので恋愛は全くロックではない。





22話に続く

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る