第10話

ー10ー


 ところで玉蹴りの名手が年棒数10億もらっているんだって。玉を蹴って枠に入れると満員の観客が大喜びするそうだ。それはサッカーと言う。私は試しに見てみたが、なるほど名手であるには間違いない。だが年棒一千万がいいところだろう。彼らのしていることはなんの役にも立たない。勝とうと負けようとどうでもいい。こんなのに夢中になっている観客がいるから成り立つんだな。

 同じく球を扱うがこっちはそれを投げたり打ったりする、それを野球という、これも相当くだらないスポーツだ。もともとスポーツは健康のためにするものでプロ競技になってするものではない。他にもいろいろある。ゴルフ、ラグビー、スケート、水泳、私が独裁者だったら日本でプロ競技は一切やらせないけどね。


「地下室の手記」は最近読んでいない。このように永遠とくだらないことが書いてあるんじゃなかったっけ。あれが文学ならこれも文学だ。確か決闘のことが書かれていたんじゃなかったっけ。それはこれでは戦争にあたるか。あの手記は行き当たりばったりに書かれていたに違いない。

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