私の最期の先生
@amakikura
第1話 邂造
深夜の路地裏で女に馬乗りになっている男がいた。男の手には鈍色に光るナイフがあった。「ま、待って!!」「へぇぇ…。何を?」「えっ…うぁっ…その…な、ナイフ…を……。」「………ふふっ。」やたら不気味な笑い声と妖艶な笑顔が女の目の前に見えた。「やぁ-だ。」彼は連続殺人者だった。
◇
これで五人目か。さっきまでの高揚感がまだ手の中に残ってる。人の肉の独特な感覚や人が死にゆくその気持ち悪い表情。初めて人を殺したのは半年前。家に遊びに来ていた友人と口論になり、思わず灰皿で殴り殺してしまった。その時、ねぇっとりとした血の感触、さっきまでとは打って変わった怯えた表情!そこからその時の感覚を求め次々殺してしまった。自分でも異常だと思っている。だからと言って止める気にはならない。思わずつぶさに呟いてしまった。「次はどう殺そうか」
◇
とある中学校でいじめが発生した。いじめられた子は学級委員の友人だったらしく学級委員は何をしているんだ。とほぼ全てのヘイトは学級委員に向けられた。今はいじめられた子は不登校になっているらしい。学級委員の子は既にいっぱいいっぱいになっていた。
◇
本当になんなんだ。私は確かにいじめられているって相談を受けて先生に相談していた!全ての責任を私に押し付けないで。なんで。おかしい。そもそも先生に相談しようとしたら「忙しい。」って何回も断られた!だから先生が悪い。きっとそうだ。そう思うことにしよう。塾の帰り、そんなことを考えていると、背中に何かまとわりついてくる感覚が襲って来た。まただ…。最近学校や塾の帰り道で何か視線のようなものを感じることが増えた。それに、心なしか足音が聞こえる。私の勘違いならいいけれど、もし、ストーカーとかだったら……。そう考えるとますます怖い。どうして、私ばっかり……。思わずぽつりと呟いていた。「もう消えたい……。」
「「えっ?」」
私の最期の先生 @amakikura
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