自由詩

見晴るかす

鐘を鳴らす

緑の鐘

鳴らす 明け方の文に

流紋の杯をかかげて舞うは

ああ 標なき夢

去りがたき追憶

明星に指先を伸ばし

願うは なんぞ 過去の泪を飲み干すか

潰え 潰え 今に至るは

古城の灯火 夜風吹く哀切

記憶は氷柱となりて空を覆い

幾ばくの命 抱きしめるか 解き放つのか

誰もが迷子

されば人 空を 見上げるものなり

鐘を鳴らせ

鐘を鳴らせ

雷となって空に木霊するだろう


緑の鐘 鳴らす明星 人と空

乾いた雷

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

自由詩 見晴るかす @miharukasu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ