しち
おひめさまには とても しんじられませんでした
ここで うそだと なきさけぶことができたら どんなに よかったでしょうか
からだは がたがたとふるえるだけで こえなど でませんでした
「でも わたしは あなたをだますことに ついに たえられなくなった」
まほうつかいは ひとつせきをしました
なまあたたかい ちが そのくちから あふれだしました
「わたしは じぶんのくにを うらぎってでも あなたを まもりたいとおもったのです
なかまからの しらせで せんそうのじゅんびが すすんでいることを しりながらも
あなたをつれて どこかとおくに にげるだけのちからも ありませんでした」
まほうつかいは こえをたてて わらいました
「ああ こんなことになるのなら もっとはやく
あなたに ほんとうのことを いえばよかった」
わらいながら ないていました
「もう こんなこと いっても しんじてもらえないだろうけど」
おひめさまの ほおに ふれて まほうつかいは ほほえみました
「あなたを あいしている こころから」
そういいのこし まほうつかいは いきたえました
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