第5話 一緒に
林茜は何かを言いたそうなもじもじとしている感じである。早田壮太は、なるべく傾聴に徹するため二人は沈黙の時間が流れる。
「私、病院に行った方がいいのかな?」
沈黙を破って、林茜はそう言って、早田壮太は。
「一緒について行ってあげる」
そう言葉を返した。
一見すると早田壮太の優しさに見えるかもしれないが、ゲートキーパーとして専門家や医者等に命をつなげる役割というものもある。
林茜は、ありがとう、そう安心している気持ちを早田壮太に伝える。
平日になって、早田壮太の付き添いで林茜は町の精神科病院に行った。
早田壮太も林茜も精神科病院に来たのは初めてである。待ち合い室で林茜は無言でスマホを操作している。早田壮太は精神科病院の待ち合い室ってこんな感じなんだなと思った。
待ち合い室で順番が来るまでに、林茜はこう言う。
「私、一人で全部を抱え込むつもりだった。でも、一緒について来てくれて、ありがとう」
林茜の笑顔、早田壮太も笑みと安心の気持ちである。
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