ゲートキーパーの卵

野口マッハ剛(ごう)

第1話 早田壮太と林茜

 今日も学校の授業を終えてアルバイトに向かう早田壮太。アルバイトは飲食店である。早田壮太は普通の顔をしている。


 彼は高一。将来は福祉の職を目指している。独学で今はゲートキーパーの勉強をしている。


 ゲートキーパーとは、命の門番のこと。傾聴をして、適切に専門家、医者等に命をつなげる役割のことである。


 早田壮太はアルバイト先に到着する。更衣室で制服に着替えて準備、待機をした。


 スタッフルームにもう一人居る。林茜、高一。今日はちょっと落ち込んだ表情をしている。


 ゲートキーパーとは、小さな変化に気付ける人のこと。


 早田壮太は林茜に話しかける。


「どうしたの? 相談に乗ろうか?」


「え? いいの? あのね……、あ、やっぱりあとででいいかな? カフェとかで」


「うん、いいよ? それじゃ、あとでね!」


 早田壮太はそう言ってアルバイトに入ったのだ。

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