第7話 【ドラ●エ派? ハガ●ン派?】

 

 流石に聖女の俺への弟子入りは却下されることになった。


 俺が――というより聖女のお付き達による説得によって、だけど。


 とはいえ聖女はただで引き下がるつもりはなかったのか、駄々をこねるように食い下がって来た。


「はぁ。それならば1つだけ治療に対して有用な魔術をお教えしましょう」


「本当ですか!」


 結果、俺が妥協して提案すると直ぐに聖女が食いついて来た。


 教えるのは俺が考案したオリジナル魔術である診察だ。


 これが使えれば患者の状態を正しく認識出来るので、今まで聖女が医療ミスで後遺症を起こした患者がどういう状態なのかも把握出来るだろう。


「…………」


 まぁ、その患者を正常な状態に治す為には、再び骨を折ってから正しい手順で治すという非常に面倒な手順を取ることになりそうだが、その辺は聖女の頑張りに期待したいところだ。


 病気の治療に関しては地道に研究していくしかないけど。


 そうして俺は聖女に診察を伝授した訳だが……。


「素晴らしいですわ! これがあれば患者さんの状態が一目瞭然となるわけですわね」


 この魔術は習得が比較的簡単なので聖女も直ぐに使えるようになったようだ。


 そうして早速、聖女は試しに自分に向かって診察を使おうとして……。


「あ、ちょっと待った。ユツキ、バケツを持って来てくれ」


「はい、わかりました」


 聖女にストップを掛けてユツキにバケツの運搬を頼んだ。


 俺が何を考えたのか正しく理解したのかユツキはパタパタと小走りでバケツを取りに行ってくれた。


 そうして、持って来てもらったバケツを聖女に持たせた。


「あの……これは一体?」


「どうぞどうぞ。診察を試してみてください」


「あ、はい」


 困惑しつつも今度こそはと聖女はバケツを両手に抱きかかえたまま自分に向かって診察魔術を行使して――硬直した。


 そして数秒の間隔を開けて……。




「オロロロロロロロロロロロ……」




 盛大に胃の中の物を持っていたバケツの中に吐き始めた。


 うん。通常の価値観を持った奴が人間の体内を見てしまったらなら普通は吐くよね。


 おまけに聖女は今まで食用の動物の解体とかもして来なかったみたいだし、急に生物の内蔵とかを見せられれば普通はこうなる。


「予想通りでしたね」


「そうな」


 俺と同じ予想をしていたユツキは団扇も用意しており、それで香ばしい匂いを窓と外へと扇いでいる。


 そうして胃の中を空っぽにして、胃液まで吐き切った聖女は白い顔を真っ青にしてゼイゼイ言いながら顔を上げて俺を見た。


「な、なんですか、あれは。わたくしの……人間の身体の中ってああなっていたのですか?」


「そうですよ」


「うぷ」


 俺が肯定したら思い出したのか、また気分が悪そうにバケツの底を眺め出した。


(ふむ。慣れていないだけじゃなくて、人間の全体図の情報が頭の中にフィードバックされて情報過多で酔ったのかな)


 俺は慣れてしまったから忘れていたが、この魔術を使う時は情報の取捨選択が重要だった。


 言ってしまえば必要な情報だけを選択して、不要な情報は排除する情報処理能力が必要だったのだ。


 初心者の聖女にとっては少々難易度が高かったようだ。


「分かっているとは思いますが、健康な身体を毎日診察して、それと怪我や病気の患者の状態を比較することから治療は始まります」


「こ、これを毎日ですか?」


 青かった聖女の顔が益々青褪める。


「止めておきますか?」


「……やりますわ」


 それでも聖女としての矜持か、それとも意地なのか聖女はやると断言した。


 今後、聖女から診察魔術が世界中に広まっていくかもしれないが、俺からすれば診察魔術は医療関係者にとっての登竜門に過ぎない。


 診察が出来るようになってからが本当の医療というものが始まるのだ。


 うん。患者の身体の状態を把握出来ても、それをどうやって治すかは治療師が自分で研究していくしかないのだ。


(それにしても……)


 聖女に診察を教える際、聖女に診察を使って身体の状態を調べたのだが、聖女の体内には本来の人間には存在しない物質が埋め込まれていた。


 宝石のような小さな球体。


(あれが聖女の魔力を増幅しているんだな。あれがあるから聖女なのか、聖女だからあれを体内に埋め込まれたのか。どちらにしろ聖女の治癒力の高さの秘密が見えたな)


 勿論、俺の体内にはそんなもの存在しないが、診察によって構造は分析出来たので同じものを作り出すことは不可能ではないと思う。


 それを体内に埋め込む気はないが、魔力の増幅装置として使わせてもらえば今後の治療の役に立つだろう。




 ◇◇◇




 聖女は傭兵団の拠点に1週間ほど滞在した後に、俺に深く頭を下げて礼を言ってから帰っていった。


「これから研究を開始するなら凄く時間が掛かりそうですね」


「そうな」


 明らかに1年や2年ではなく数十年以上は掛かる長期プロジェクトだ。


 聖女の寿命が尽きる前に成果が出ることを祈っておく。






 それは兎も角、この1週間の間に聖女の身体を何度か診察することが出来たので、俺は聖女の体内に存在した謎物質を再現することに成功していた。


 元は人間の体内に存在した物質なだけあって、少しお金が掛かっただけで再現する為の難易度は高くなかった。


 とはいえ、流石に自分の体内に埋め込むのは抵抗があったので、出来上がった球体に紐を付けて首から下げていたのだが、これだけでも魔力を増幅させる作用はあった。


 聖女ほど劇的ではないが、治癒術の効果は何倍にも引き上げられたのだ。


(こいつはすげぇや)


 聖女の力と俺の知識と技術が合わさって、今や俺は世界で最高の治療師であると断言出来る――気がする。


 まぁ、この石の研究もまだこれからだしな。






「魔力を増幅する石って、ひょっとして賢者の石だったりします?」


 ユツキに石のことを話したら、そんなことを言われたけど。


「ユツキって意外とゲーム脳だよな」


「そ、そんなことはありませんにょ?」


「…………」


 誤魔化そうとして噛んでいるのがあざといながらも可愛い。


「俺としては賢者の石って言ったら全体回復ってイメージだけどな」


「クルシェさんってドラ●エ派だったんですね」


「そういうユツキはハガ●ン派か?」


 こういう話が出来るのもお互いに転生者ならではだ。


「でも、これが本当に賢者の石なら使い過ぎると割れちゃいそうですね」


「俺は魔術師ではあるが錬金術師ではないから、そこまでは分からんな」


「これって量産出来たりします?」


「金さえあれば、な」


「それなら私も1個欲しいです」


「……別に良いけど」


 現在のユツキは地道にコツコツと魔術を使えるように練習している最中だ。


 植物属性ではない俺には分からないが、どうやら植物を成長促進させる魔術を練習中らしく、それを使えば一瞬で種からでも植物を成長させることが出来るらしい。


「あんまり急速に成長させちゃうとお野菜なんかは中身がスカスカになってしまうんですけどね」


「栄養が足りていないってことか」


「それもありますけど、成長の過程を飛ばしてしまうので不完全な成長になってしまうみたいです」


「へぇ~」


 ユツキ本人もまだ手探り状態らしく、色々と試しながら練習しているようだ。


「その不完全なところを賢者の石で補おうって案か」


「うぅ~ん。というか、この植物を成長させる魔術って凄く魔力の消費が多くて、1日に使える回数に限りがあるんです。だから用途としては魔力不足の補助ですかね」


「なるほど」


 俺と同じ転生者だからなのか、実を言えばユツキの魔力も少なくはないのだが、それでも植物魔術の行使には大量の魔力が必要になるということだ。


「OK。ユツキの分も作っておくよ」


「ありがとうございます♪」


 こうしてユツキの賢者の石(仮)の製作を約束したのだった。




 ◇◇◇




 仮称賢者の石は使用者に合わせて特別な調整をする必要がある。


 具体的に言えば、賢者の石と使用者の魔力の波長のようなものを合わせなければ魔力の増幅作用を引き出せないのだ。


 だからユツキに渡す賢者の石の調整は俺自身が使う物よりも少しだけ手間が掛かったのだが……。


「これで完成だ」


 約2週間で調整が終わって渡すことが出来た。


「わぁ。ありがとうございます♪」


 ユツキは早速渡した賢者の石を首から掛けて、魔力の増幅状況を確認している。


「え? これだけで、こんなに魔力が増幅されてしまうんですか?」


「凄いよなぁ~」


 賢者の石はユツキの予想を超えた増幅量だったのか目を丸くして驚いていた。


「流石は賢者の石ですね」


「どっちかと言うと、流石は聖女って感じだけどな」


 どういう理屈で聖女の体内に存在していたのか知らないが、お陰で魔力を潤沢に使うことが出来るようになった。


「今更ですけど、これは世に広めない方がよさそうですね」


「同感だね」


 こんな物が世の権力者に知られたら益々戦争が激化する未来しか見えない。


 というか下手をすれば――いや下手をしなくても聖女は捕縛されて体内から石を摘出されて利用されることになるだろう。


 その際、高確率で聖女は死ぬだろうけど。


「うん。この石のことは俺達だけの秘密にしておこう」


「賛成です」


 そういう訳で、この賢者の石(仮)は俺とユツキだけの秘密になったのだった。


 まぁ、聖女が自分を診察出来るのでいつかは本人も気付くだろうけど、その際に石のことを秘密に出来るかは本人次第だ。


 勝手に暴露して自爆するなら俺達にはどうしようもないし。






 賢者の石は装備しているだけで勝手に魔力を何倍にも増幅してしまう上に常時魔力を回復させるという凶悪仕様だ。


 結果、俺が長年の修練の末に手に入れた精密な魔力制御が乱れてしまった。


 これは戦闘を精密な魔力制御による身体強化魔術に頼っている俺からすれば致命的であり、早急に賢者の石を装備した状態でも精密な魔力制御が出来るように訓練し直さなければいけない。


 まぁ、邪魔なら賢者の石を外してしまえば良いだけの話なのだが、折角作ったのだから使いこなせるようになっておきたい。


 そういう訳で仕事をしながら精密制御が出来るように訓練中だった。


「精密制御って魔力を糸状にして自由に操るイメージで良いのですか?」


「そうだな。俺はそんな感じで訓練している」


「……難しいですね」


 一緒にユツキも同じ訓練をしているが、こればかりは一朝一夕ではどうにもならない。


 俺の場合は賢者の石によって急に増幅された魔力を微調整して制御出来るようにするだけだが、ユツキの場合は魔力を精密制御する為のイメージを掴むところから始める必要があるので時間が掛かるのだ。


 おまけに仕事をしながらとなると難易度が跳ね上がる。


「そういえば、私も護身術くらいは習っておいた方が良いでしょうか?」


「急にどうした?」


「いえ。クルシェさんが留守にする度に私に護衛を手配してくれているじゃないですか。だから私も自分の身くらいは自分で護れるようになった方が良いのかと思って」


「あぁ~」


 確かに俺が戦争に行く際には俺の同期(女性)に依頼してユツキの護衛を任せている。


 俺が所属してナンバー3を務める傭兵団《影狼》ではあるが、それでも傭兵という人種が荒くれであることには変わりないからだ。


 ユツキに何かがあったからでは遅いので俺が不在の間は護衛を手配しておくのは当然だろう。


「ユツキは強くなりたいのか?」


「そういう訳ではないですけど、頻繁に護衛を付けられると元日本人としては申し訳ない気持ちになって落ち着かないです」


「それな」


 この世界に転生して既に20年近く経つが、まだ日本人だった頃の感覚が抜けない俺としてもユツキの気持ちはよく分かる。


 日本では基本的に自分のことは自分でやっていたから、自分が特別扱いされるという立場に慣れないのだ。


「とは言ってもユツキには強くなってもらうよりも緊急時に対する対応を覚えてもらう方が安心出来るんだけどな」


「緊急時における対応ですか?」


「火事になった時の為の避難訓練って言えば分かりやすいか?」


「ああ、《おかし》とかのことですね」


「そうそう」


 押さない、駆けない、喋らない。


 非常に単純ではあるが、そういうことが避難の際に出来ているとスムーズにことが運ぶので意外と重要だったりする。


 ユツキには自分で自分の身を守ってもらうよりも、こういう緊急時に安全に逃げる為のノウハウを覚えてもらいたい。


「これなら覚えるだけだし時間も掛からないしな」


「護身術はやっぱり時間が掛かりますか?」


「最低限だとしても年単位の時間が必要になるな」


「……対応を覚えます」


「そうしてくれ」


 そもそもの話、俺は嫁に強さを求めていない。


 強いのが駄目とは言わないが、か弱い女性を俺が護るというのも醍醐味だろう。


「…………」


 下手に嵌まってマッチョになられても嫌だし。




 ◇◇◇




 その日、俺は珍しく拠点の施設の1つである訓練施設に顔を出して身体を動かしていた。


 普段は必要ないのだが、賢者の石で魔力が増幅されたことで身体強化魔術にズレが起こり、それを微調整した結果として実際に身体を動かしてみる必要が出たのだ。


 そうして基本的な動きで身体の動きをチェックしていたら……。


「お前がここに来るとは珍しいな。それに随分と調子が悪そうだ」


 いつの間にか傍にキリエが立っていた。


「そうか? 自分では調子が悪いつもりはないんだがな」


 俺がユツキと婚約して以降、拠点では極力俺に近寄らなかったキリエが唐突に話し掛けて来たことに困惑しつつも答える。


 実際の話、賢者の石によって魔力が増幅され過ぎて少し感覚が狂っていたのを調整していただけで、調子の方は悪くない。


「試してみるか?」


 だが、それはただの口実だったようで、キリエは俺に向かって挑発するように言いながら刀を抜き放って八相の構えを取る。


 どう見ても模擬戦に使う剣ではなく、キリエの愛用の刀だ。


「お前って、そんなに嫉妬深い性格だったっけ?」


「黙れっ!」


 つい、そんなことを言ってしまった俺に対して容赦なく刀を振り下ろしてくる。


「っ!」


 半歩横に移動してギリギリで避けることが出来たが、俺が避けた地面が割れており明らかに斬るつもりの斬撃だった。


「こっちは戦闘用の装備じゃないんだけどな」


「言い訳無用!」


 おまけに振り下ろした刀が跳ね上がって俺を追尾して来て、俺は仕方なく下がって間合いを開ける羽目になった。


 特殊鉄板入りの靴なら防御出来たのだが、動きのチェックだけのつもりだったので今の俺は普段着のままだ。


「ふっ!」


 だがキリエは容赦をするつもりはないのか間髪入れずに追撃を放って来る。


「ちっ」


 キリエを相手に距離を取るのは愚策だ。


 単純に俺の蹴りも間合いよりも刀を持ったキリエの間合いの方が長いので、距離を開けると俺の間合いの外から一方的に攻撃を許すことになってしまう。


 結果、俺は舌打ちしながらキリエの間合いに挑む羽目になった。


 2度3度とキリエの斬撃を避けながら間合いを潰し、なんとかギリギリで俺の蹴りが届かない距離まで詰めることが出来た。


 この距離だとキリエの刀は届いてしまうが、その際には蹴りで迎撃出来る距離。


 ここが俺がキリエと戦う際に求める最適な距離だ。


 これ以上近寄ろうとすればキリエは刀で牽制してくるし、キリエが距離を取ろうとすれば俺が前進する。


 ここはそういう距離だ。


「ふっ」


 そうしてにらみ合って互いに起点を探る時間が過ぎて――不意にキリエの口元に笑みが浮かぶ。


「楽しそうだな」


「ああ、楽しいとも。こうして私と互角に戦える奴など、お前しかいないからな」


「……団長殿に遊んでもらえよ」


「自分がやりたくないことを人に押し付けようとするな」


 そうね。たとえ模擬戦だとしても団長との対戦とか普通にお断りだわ。


 そうして軽口を叩きつつも隙を伺っていたキリエから斬撃が放たれる。


「おっと」


「ちっ」


 そのキリエの持ち手を狙って蹴り上げようとしたが、それはキリエも分かっていたのか直ぐに刀を引いてしまい思わず舌打ちする。


「やはり訓練というのは自分に近い実力の相手としなければ意味がないな。雑兵を相手にした時とは緊張感が違う」


「こっちはさっきから冷や汗が止まらないけどな」


 キリエが本気なのは確かで、冗談抜きで気を抜けば斬られるだろう。


 それから何度か駆け引きがあり、お互いに勝負を仕掛けるポイントが徐々に削られて睨み合いの時間が長くなっていく。


 普段なら勝負がつかないということで、この辺で手打ちにするところだが……。


「…………」


 今日のキリエはマジみたいで勝負を中断する気はないようだ。


 うん。これはきっと自分の気持ちに整理を付けるための儀式とでも思っているのだろう。


(やれやれ。勝っても負けても面倒なことになる予感しかしないな)


 キリエはきっと本人でさえ明確な答えを見つけていないのだと思う。


 俺に対して自分がどのような感情を抱いているのか、という答えを。


 俺は超能力者じゃないからキリエの感情なんて読めないが――どんな答えを出すのかはなんとなく予想が出来てしまう。


 だから勝ちも負けもない引き分けが理想だったのだが……。


(どっちでも変わらないのなら……勝つしかないだろう)


 俺はキリエの不意を突いて一歩踏み込む。


「っ!」


 キリエは反射的に動き、俺に向かって中段の突きを放って来た。


 避けにくく、防ぎにくい点での攻撃。


(うん。これは避けられないわ)


 だが鉄板入りの靴もない為、防御も出来ない訳で、そのまま前に突き進んだ俺の腹にキリエの刀が突き刺さり……。


「なっ……!」


 そのまま俺は前に進んでキリエの刀を両手で挟んで固定して――キリエの腹に膝を叩きこんだ。


「か……はっ!」


 結果、キリエは刀を離して地面に転がって悶絶して、俺は腹に刺さった刀を――ゆっくりと慎重に引き抜いた。


「……肝心なことを忘れていた。お前の本業は治療師だったな」


 そして刀を引き抜いた時には既に俺の身体には傷が残っていなかったことを確認してキリエは苦々しく呟いた。


 そう。鋭い刀による点による攻撃ならば、治療師である俺は避ける必要すらないのだ。


 一瞬で治してしまえるから。


「今回は俺の勝ちってことで良いな?」


「ああ。お前の勝ちだ」


 そう言って地面に両手両足を投げ出して横たわるキリエは――心なしかスッキリした顔をしているように見えた。


(なんとなく、こうなる予感がしたから勝負を付けることには反対だったんだよな)


 キリエがどういう答えを出したのかは知らないが、きっとあまり嬉しくないことになりそうな予感がした。



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