ゆめもうつつも

よこやまみかん

第1話 ぐしゃっ

吐瀉物も、この命すらも、全て吐き出したくなった。達成感の裏には大きな喪失感があって、吐き気を催した。理想、希望、そんなものは全て偶像だったことに気づいてからは、もう何もしたくない。誰ともいたくない。人が言う些細なことも気にするように、気にしてしまうようになった。もし猫のようになれたらどんなによかっただろう。人間に生まれてしまったことも、人を愛してしまったことも。気色悪くて仕方がない。私はなんで生まれたのだろう。ふと見ると、遥か遠くまで赤信号が燃えている。私の人生ももはや赤信号なのではないか。常にストップ、アウト…。こんな拙い文しか書けないことにも、自分が生きていることにも怒りを覚える。なんで私って生きてるんだろう。最近私は毎日ある程度は気持ちが沈んでいる。言ってしまえば常に病んでいる。生活に今のところは支障はきたしてないからうつ病とまではいかないんだろうけど、正直そのような病名をつけられた人たちと同じくらい辛いかもしれないと思ってしまう。今日は生憎の嵐だ。なんだか天気がぐずついてると私まで気分が落ちる。ものすごい負の感情が心の内から湧き上がってくる。煩悩やら憂いやらがぐるぐると頭をかき混ぜている。全てが渦に巻かれているようだ。ああ、あの子のようになれたら。あの人のように、こんなことができたら。

あれ、私って、何ができるの?私がいなくても、いいんじゃないの?むしろ、いないほうが、いいんじゃないの。比較癖ってのは厄介なもので、一度考え出すと止まらなくなる。比べないほうがいいよ、って言ってくれるけど無理なことだ。人と比べては、勝手に劣等感を抱きそれが膨らんでいく。おかげで余計に感情が暗くなる。唯一の心の拠り所を失った救いようのない私は、これからどうやって生きていけばいいんだろう。

______今からその答えを綴っていこうと思う。どうか、目を離さずに。

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