幻郷遊永録〜初代博麗巫女と元異変首謀者の幻想帰り〜

園芹くれあ

第1話

氷雨「〜♪」

桜「やけに上機嫌ね」

氷雨「そうか?」

桜「えぇ」

氷雨「桜、幻想郷に帰ってみないか?」


桜と呼ばれた女性は、よく分からないとでも言うかの様に、首を傾げる


氷雨「ただ、嫌な予感がするんだよ」

桜「…貴方の勘は、当たるものね」

氷雨「帰るか?」

桜「えぇ、帰りましょう?初代博麗巫女と原初の氷鬼として」


意外だった…こんなにあっさりと帰れるとは


氷雨「あぁ!」


二時間後…


氷雨「っと、着いたな」

紫「貴方達…」


後ろから声が聞こえて振り向くと、そこには


氷雨「紫か、久しぶりだな」

紫「久しぶりね…氷雨と桜」

桜「紫…ただいま」

紫「お帰り、桜」

紫「と言うか、何しに帰ってきたのよ?」


っと、そうそう勘で帰ったって言わないとな


氷雨「嫌な予感がしたから一時的に帰宅しただけだ」

紫「そう…また、大異変なんて起こさないでちょうだいね?」

氷雨「何の事だ?」

紫「黒き炎の事よ…」


あれか、懐かしいなぁ…って違う違う


氷雨「いや、もう起さねぇよ」

氷雨「あー、でも桜がやって良いっていえばやるかもな」

紫「加減しなさいよ…今じゃ、貴方達の様な規格外は居ないのだから」

氷雨「規格外?まさか年相応…痛って!」

紫「人の事言えないわよ?」


ひぃ…怖い

ゆかりん怖い


桜「馬鹿な事やってないで博麗神社に行くわよ」

氷雨「はーい…じゃあな、ゆかりん」

紫「ゆかりん言うな!」

氷雨『転移式 博麗神社』


霊夢「掃除しなきゃいけないわね…」

氷雨「あれ、麗華か?…なんか、若返ってる気が」

桜「あれは、麗華の娘よ…名前は、霊夢だったはずよ」

霊夢「‼…︎あら、誰かしら?」

氷雨「桜…忘れられてるのか?」

桜「そうね…」

霊夢「紫に連れてこられたのかしら…」

氷雨「俺は、良いが…桜は知ってるだろ?お前さんの…あら?何世代前だっけ?」

桜「初代でいいわよ」

氷雨「えーと、初代博麗巫女の桜って知ってるだろ?」

霊夢「何で知ってるのか知らないけど…初代は、死んでるはずよ?…妖怪と殺し合いをして」

氷雨「…俺と?」

桜「黒き炎の時…私が、紫にいって死んだ事にしてもらったのよ」

氷雨「は?初めて知ったんだが…」

桜「言えなかったもの…」

霊夢「それはそうと、貴方何者よ?」

氷雨「俺?」

霊夢「そうよ」

氷雨「俺は、原初の氷鬼…氷雨って言うより、大異変の犯人って言えば分かるか?」

霊夢「…面白い事を言うのね」


この子、お札だしたぞ?何するのかな…(嫌な予感しかしねぇ)


霊夢『夢想天生!』

氷雨「おぉ…『蔓延する氷結』と『絶対安全たる壁』」

氷雨「あぶないなぁ?」

桜「こら!ムキにならない」

氷雨「うっ…分かったよ」

霊夢「何で…作者でさえ{もしこれが遊びで無ければ誰も勝つ事が出来ない}って言ったのに…」

氷雨「メタいな…だがな、それは作者が作ったキャラのみだろ」

氷雨「とりあえず、落ち着いて聞け」

氷雨「俺は、異変を起こしたがもうやらない…と言うか、出来ない」


何せ、桜との契約だからな…


霊夢「そうなのね…」

氷雨「んで、話が多少変わるがお前…修行ちゃんとしてるか?」

霊夢「ギクッ…なんの事かしら?」

氷雨「やっぱりな…あのなぁ、今の世代がどうかは知らんが、慢心してる奴が一番死にやすいんだよ」

霊夢「…随分と偉そうな事を言うのね」

氷雨「大方、今まで負けた事が無いから余裕で居られるんだろ?」

霊夢「そうね、今まで負けた事は一度でさえ無いわ…紫にさえね」

氷雨「あれは、年相応に衰えてるだけだろ…」

桜「貴方…私を除け者にしないでよ」

氷雨「ん?悪ぃ」

桜「良いこと考えたわ」

氷雨「何だ?」

桜「霊夢と貴方が一騎打ちをするのよ」

氷雨「…あのなぁ、手加減が出来ないんだから…あー、まさか」

桜「そのまさかよ」

氷雨「なぁ、霊夢よ」

霊夢「何よ」

氷雨「博麗なら禍化出来るだろ?」

霊夢「無理よ…もって、三十分が限界、それ以上やると理性が壊れるわ」

氷雨「ふむ…さすがに血が薄れてるか」

氷雨「参考程度に、桜は、禍化してしまえば自身で解除するか気絶するまで解けないぞ」

氷雨「どうでもいいが、習得する事はほぼ不可能…唯一可能なのが、アイツ位か?」

桜「あの人でも厳しいわよ?何せ禍化習得で死にかけてるのだもの」

氷雨「やっぱ、血筋じゃないと無理なのか?」

桜「でしょうね」

氷雨「あぁ、話戻すが、禍化には、段階があるのは知ってるよな」

霊夢「えーと、段階?」


氷雨「1段階から6段階まである。んで、亜種…これは、わかる範囲でも桜しか到達してない境地(?)って所だな」

桜「亜種の到達は、才能か、運だものね」

氷雨「あー、世界の到達者に会うことか?」

桜「そうよ」

霊夢「私は、何処なのよ?」

氷雨「手の甲に、花の痣が出るだろ?…そもそも、三十分が限界なら良くて3段階って所だろ?」

霊夢「痣?」

桜『禍化』

桜「これよ」

霊夢「薔薇?」

氷雨「ざっと説明すると」


1段階 アザレア

2段階 カスミソウ

3段階 オミナエシ

4段階 ツツジ

5段階 サンビタリア

6段階 ホトトギス

亜種 赤いシクラメン

始祖 薔薇


氷雨「って所だ…んで、どれだった?」

霊夢「カスミソウ…2段階」

氷雨「なるほどな」


二話目

さぁ、修行開始だ


氷雨「カスミソウなら、少なくともサンビタリアまでは簡単にいけるようになってもらう」

霊夢「なっ!?」

氷雨「何驚いてる…嫌なら、世界の到達者に会うでもいいぜ?」

氷雨「まぁ、少なくとも仮面無しの俺に勝てるまでは、同じ所に居ることも無理だけどな」

霊夢「どう言うことよ?」

氷雨「だから、今アイツに会っても圧だけで死ぬぞって事だ」

桜「輪廻の輪を外れてなきゃ、死ぬではすまないとおもうのだけれど…」

氷雨「確かに永久的に殺されそうだな」

桜「笑い事じゃない気がするのだけれど…」

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