第4話 はじめてのキス
夕暮れの大阪の街を憧れの彼女を助手席に乗せて走っていた
季節は初秋だけど、まだまだ汗ばむ様な陽気だった
3年前にデートをした時の話しで盛り上がった
俺は素直に彼女に当時の思いを伝えた
もったいないくらい良い女だと心から思っていたこと
俺ではエスコート出来ない、自分自身に自信が無かったこと
今度こそ背伸びをせずに、ありのままの自分で彼女にぶつかってみようと思った
晩御飯は俺の大好きな下町感のある大衆焼肉屋へ彼女を連れていった
座敷に通され、向かい合って座る彼女はあまりにもこの店の雰囲気に合っていなかったけど、美味しいと満面の笑顔で喜んでくれたから気にならなくなっていた
そういう割り切れた感じが伝わったのかどうかはわからないけど彼女は、
「うん、前もカッコいいと思ってたけど、前よりかっこいい」と言ってくれた
お店を出てから車には乗らずに大阪の下町の商店街を二人で歩いた
9時を過ぎたころ、少しだけ涼しい風が吹いていた
商店街を抜けたところに公園があったから、公園のベンチに二人で腰かけた
俺はなぜかすぐに彼女の細い肩を抱いて自分の方へ抱き寄せた
そのままさっきまで焼肉を食べてた事を忘れているかの様に二人でキスをした
俺「やっとできたな」
彼女「えっ?」
俺「3年前からずっとしたかった」
彼女「へへ・・・私も」
照れた彼女の顔がめちゃくちゃ可愛くて・・・
舌を絡めてキスをした
ドキドキしすぎて呼吸が苦しくなるくらいした
どれくらいの時間絡み合っただろう・・・もう嬉しくて止まらなかった
彼女のとろけそうな表情を見て下半身がガチガチに固くなっていく
もう我慢ができず思わず首元から手を入れて彼女の胸を直接触った
彼女「えっ・・・待って待って・・・だめ・・・んっ」
と、嫌がってみせたけど身体をくねらせて感じているのがわかった
少しの間・・・初めて触れた彼女の胸の感触を味わうかの様に優しく撫でた
彼女は下を向いて、ただ・・・ただ身体をヒクつかせている
めちゃくちゃ可愛くてもう我を忘れてしまう程だった
その時
彼女が怒った表情で俺を睨んでこう言った
「悪いやつ!!こんなところで何考えてるん?」
そういった後彼女の顔は笑顔でクシャクシャになった
2人で大爆笑した
彼女「今日はもう遅いから送って」
俺「おう」
俺たちは静かに手を繋いで元来た道を歩いた
車に乗って走り出す前にもキスをした
彼女の家へ送っている時も、信号で止まる度にキスをした
何度も何度も
運転中も左手はずっと彼女の手を握っていた
こんな幸せな瞬間が人生でやってくるなんて
でも、久しぶりに会ったところだけど、もう今日彼女を抱きたくなっていた
俺の下半身は収まりがつかない状態だった
葛藤した
けど、我慢しようと言い聞かせて彼女の家の方へ車を走らせ続けた
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