本格ミステリ

 多分話の作り方がミステリのそれなので、ちゃんとミステリ書こうと思えば書けるんだと思う。ただ本人の中にミステリを書く動機がない。


 でも、お話作りの練習として「1万字~2万字くらいの読み切りミステリ」を書いてみたい。


 ミステリといえば事件とトリック、そして舞台と探偵。多分この中で一番苦手なのは舞台。ミステリなので舞台や背景に説得力がないと魅力が半減すると思う。


 例えばホラーなんかだと怪異や理不尽に注目させればよいので、ディテールは荒くても「それが味だよ」と誤魔化せることもできるし、荒い方が余計な情報がなくて読みやすくなることもある。それは現代ドラマでも同じで、目の前のやり取りが重点的になるので多少の荒は誤魔化せると言えば誤魔化せる。


 しかし、それを許さないのがミステリとSFだと思ってる。ミステリは人間関係よりも背景の読み解きが中心になるし、SFなんか背景に力を入れるべきジャンルだと思う。


 あとは「殺人」というものにどこまでナーバスになるかというのもあると思う。失せ物とか探し人みたいな事件なら気軽に出来そうだけど、殺人となるとその動機とかまで拘りたくなる人なので緻密に書きたくなり、途中でアーっとなる。「いや、そこはアーしなくていいんだよ」という部分も「でもでも!ここ書かなきゃ完成しないじゃん!」となる。警察の組織とか横柄な目撃者とか、監視カメラのメーカーとか、そういうのもね……。


 ちなみに今「ホワイダニット」を書いてますが、書きたいことがなかなかジャンルに収まってくれなかったので無理矢理探偵役もひねり出してホワイダニットに仕立ててるところがあります。だからこんなに複雑なことになってるんだよ……。


 もっと自分の中でミステリというジャンルを拡大してみてもいいかな、とは思ってる。ジャンル開拓していきたいね。


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