舞い上がる馬(仮題)

吉備響

第1話 楓 戦乱

戦争が始まった。

北側の山岳民族が水源の村を抑えてしまった為取り返すらしい。お父さんも力の強い術力持ちということで招集されてしまった。


「お母さん、お父さん大丈夫だよね」

「なんとかっていう部族を脅して溜池を取り返すだけだから問題ないって、それより店開けましょう、かんたんな食事しか出さないけど伝助さんいないから大変よ。できることはやっておきましょ。」


いつもの昼のメニューはスープとパン、それに炙った肉をつけているところ、肉を出さない代わりに値段も下げている。それでも料理するお母さん、運ぶ私、会計は空いている方、食器を下げるのも洗い物も全く追いつかない。10歳の体では体力的にもキツイ。


ぐったりした夜、私は前世の知識でなんとかならないか考え始めた。あ、私前世日本人。引っ越しから弁当屋、コンビニ、清掃業まだで幅広く活躍していました。フリーターいうな、こら。


今使える知識は弁当屋だけど···揚げ物が多いんだよね、弁当屋って。油はこちらではとんでもなく高いんです。炒め料理すらできません、というかフライパンもない。


あとは、肉まん?いいかも。蒸しておいてお金を受け取るだけ、中華街の店頭でよく売ってたね。よし、明日お母さんと話してみよう。儲かりまくる妄想をしているうちにzzzz


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る