死ぬときは、スカートで死にたい。

＃1-9

家に帰ると母が説明会で集めた資料をドバっと広げてきた。

あぁー、なんか言われるんだろうなと思ったら案の定いってきた。

「これとこれとこれいいんじゃない！？これとかも合うと思うよ！！」と。

はぁぁぁぁ。何を根拠に？何をもっていってるんだろうこの人は。

またこうやって決められていくのかと思うと気持ち悪くて嫌だったので対抗した。

アニメ声優の学校に行ってみたい！見学したい！〟東京〝にあるんだ！と伝えると

頭ごなしに「東京はダメだ！！こっちにしなさい」と否定してきた。

「無料バスで最寄駅から連れてってくれるよ」と言うと体験には行っていいことになった。

体験に行ってきてやっぱりこういう道に進みたいといったら「それはダメだ」と言ってくる。

対抗しない方がよかったのかな…

すんなり決まる方が安全だった？

そんなことを考える

“東京„だからいけないのかなんなのかわからず食い気味にいう。

すると「“東京„だからいけないし声優ってゆうのもよくない」という返しだった。

あぁ偏見かなぁっと思っていたら、「声優じゃ食べていけるかわかんないし東京は危険だから」という答えだった。

まぁこれが正論だろう。

偏見か正論しかでない母親にしては珍しい

自分も東京にいったことがないため正直怖かった。

内心めちゃくちゃひよってた。

東京なんてすぐ隣なのにめちゃめちゃ怖い。

遊びに行くのに県からでたことなかったから。

だけど、アニメ声優系に行きたいっていう気持ちは変わらなかった。

変わらなかったから粘ってみたけど…。

揉めた。

「この中から選んで決めるよ！」と広げて見せられたのは自分の使ってる駅から2駅先の近い場所で厳選されていた。

はぁぁ。私に権限ないのかな？そこには私の興味のないものばかり。

「これいいじゃん！動物好きでしょ？動物系いきなよ！ほらこことか料理もおかしも作れるよ！」

はぁ？？そんな軽く決めていいの？進路って。

しかも私のだぞ？

なぜ私じゃなくて母が決めてるんだ？

トリマーになるつもりもないし、シェフになるつもりもないんだけど…

「ここでいいじゃん！動物！ここいきな！｣

は？意味わかんない。なんでそうなるの？？と思っていると、「高校好きなとこ行かせてあげたんだからいいでしょ。“東京„にはいけないんだからママが決めるよ！お金出すの親なんだからね。」といってきた。

東京に行けないのは私が倒れるからだと思ったので県内ならいいと思って「千葉ならいいんでしょ！？じゃぁここならいい？！」と反射的に答えてしまい、出して見せたのが航空系の学校だった。

あーぁ。やっちゃったよー。

そういうつもりじゃなかったのにー

なれないとわかっていても未練があったから話を聞いてもらってきただけの冊子。

こんなことになるなんて…

「千葉なの？いいよ！航空系じゃん！あんたの為にもなるからここ行きな！決まりだね｣なんていわれてしまい後戻りができなくなった。

なれないとわかってて行く必要の無い学校に私は行くのか…。

でもまだ6月だったのでゴリ押しすればいけると思った。

声優の道は諦めていない。