#1-6
家に帰りたくなくて夜遅くまで遊んだこともあるし家出もした。
それくらい家にいるのは苦痛だった。
学校も苦しかったはずなのに、いつのまにか学校が私の居場所になっていた。
高2からの1年半は楽しかった。
なので、39.0度の熱があっても気づかず学校にいった。
熱には耐性がある方なのでクラクラするだけなら我慢ができた。
けど周りは、私の変化に余裕で気づくので保健室につれてかれる。
家に帰りたくない私は、嫌だ!帰りたくない!と駄々をこねてしまう。
ずっと学校にいたいと思えるほど学校が好きになっていた。
「治してから学校においで」と当たり前のこといわれたけれど帰りたくないが先行して何も入ってこなかった。
「大丈夫。いなくなったりしないからゆっくり休んで、治しておいで」といわれ、ようやく落ち着いた私。
相当、気を使って言葉を選んでくれてたと思う。申し訳ない。
そこに油を注ぐ母親。
「いつも迷惑ばかりかけて!周りにも迷惑かけて!迷惑かけるなっていったよね?!」
家に帰ってからそういってきた。
「熱あるって気づかなかったの!?周りにうつったら迷惑でしょ!そうじゃなくても迷惑かけるのに」
あぁ...はじまった。と思う私
熱あることに気づくわけねぇ。
多少具合が悪くても「これくらい大丈夫、なんてことない」ってごまかしてきたから気づくわけがない。
まぁいいたいことはわかる。
だって、これが普通の人の正論だもんね...。
学校に行くという目的のために頑張る私とそうじゃない人じゃ違うよね。
”学校に行く„そこには私の居場所があるということ。
クラスの雰囲気や空間、誰かがいるという安心感が心地よく好きになっていた。
勉強しに行くというよりは人に会いに行く感覚なので授業はほとんど寝ていた。
もともと、頭使うことには向いていないのでエネルギー消費が激しい。
50分授業に対して嫌いな科目は15分が限界。ひどいときは5分が限界。好きな科目は40分持つか持たないか。30分いけたらいいほう。
フルまで行けたら奇跡みたいなもん。
高校だから結構もったけど、小中の時はフルまで行ったことない。
だから、頑張りたくてツムツムをしてたりした。
目的のためならなんでもする。
自己犠牲を惜しまない。
“学校に行く„という目的のためなら熱がでようが具合悪かろうが居場所がある限り行くよね。
それだけのことしか見えていないから周りがどうとかそんなところまで頭が回らない。
〇〇と会えなくなる!二度と話せなくなる!記憶が消える
そんなことないのにそう思っていた。
記憶に関しては結構マジな話だったりするのでなんともいえない。
たかが熱で騒がしいなと感じるだろう。
私もそう思う。
元気だから大丈夫!まだ頑張れるよ!といえば「熱でてんじゃんフラフラじゃんめちゃくちゃ寒がってるじゃん!強がんないの!ゆっくり休め気持ちは受け止めるから」といわれる。
「いなくなったりしないから大丈夫、学校にくれば会えるよ」
そこまでいわせてしまう私、逆にそこまでいわれないとわからない私。
なんて惨めなんだろう。
これが安心材料で一番の特効薬だったなんてバカらしいよな。
でも、もしかしたら今もそうかもしれない。
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