第3話 あなたが、私を震わせた日
これからやって来るであろう夜に恐怖を膨らませていた桜は、もっと恐ろしことに気が付いた。腕の中でぐったりとしている、絵美に気が付いたのだ。
「え、絵美ちゃん!?」
絶対に考えたくもない想像が桜の頭の中に沸き上がって、心臓が止まりそうになった。しかし必死に背中を
薄っすらと
ひとまずホッと胸を撫で下ろした桜は、思わず苦笑してしまった。絵美ちゃんに何かあったのかと思った
「ん……… おねえちゃん、どうしたの?」
疲れて眠ってしまったのか、それとも恐怖に耐えられなくて気を失っていたのか分からないが、とにかく絵美ちゃんは無事なようだ。
「な、何でもないよ。起こしちゃって、ごめんね!」
安心したからか急に涙が
………とにかく、このままではマズい。
このままでは、この場所で夜を迎えてしまう。少し冷静に回り始めた思考で、桜は今の状況とこれからの事を考え始めた。
このまま
―――いや、来ない。
何故なら私達がこの神社にいることを誰も知らないからだ。
桜は出発する時に、誰か大人に話をしてこなかった自分を悔いた。もし誰かにちゃんと話してきたのなら、帰りの遅い自分達を探しにもう誰かが
しかし現実は、この場所に私達がいることを誰も知らない。
帰りが遅い私達をもう誰かが探し始めてくれたかもしれないが、この場所に辿り着くまでに一体どれだけの時間が掛かるのか考えるだけで、桜の気は遠くなった。
それと、このまま
それにいくら夏の季節とはいえ、夜は冷え込むに違いない。桜が見渡しても、室内には小さな
―――こうなったら、自力で帰るしかない!
意を決した桜は、外の様子を確かめる為に忍び足で扉に近付いていった。耳をこらして聞き耳を立ててみたが、外から聴こえてくるのはヒグラシの鳴き声だけで先程からソイツの気配を外から感じない。
もしかしたらもう諦めて、何処かに行ってしまったのではないのか?
そんな淡い期待が
「きゃあぁぁあッ!! もういい加減にしてよ!私達が何したっていうのよ!!」
―――もう限界だった。
ソイツがいる以上、絶対に外に出るなんて無理だ。ソイツは外で、自分達が出て来るのをじっと待ち構えているのだ。もう桜達には、いつ来るかも分からない助けを、ただこの場所で待ち続けるしか
・
・
・
・
・
・
それから
変わったことといえば、聴こえていたヒグラシの鳴き声がコオロギやキリギリスの合唱へと変わり、辺りはすっかり夜に包まれてしまったことだけだ。
それと少し前から、手足が異常に寒かった。夏とはいえ、やはり夜の空気は冷え込んできて、これ以上寒くなったら風邪をひいてしまいそうだ。
絵美ちゃんは、泣きつかれたのか今は腕の中でスースーと優しい寝息を立てている。
………どうか神様、お願いします。
私達を、無事に家まで帰して下さい。
どうか、私達にこんなに怖い思いをさせるアイツを、やっつけて―――!。
その二つのことをずっと祈りながら、桜は時間を過ごした。桜が絵美ちゃんにしてあげられることがあるとするなら、せめて体が冷えないように温めてあげることと、目を覚ました時に少しでも安心感を与える言葉をかけてあげること位だった。
………いったい今は、
暗くなってから
ん………眠い。
さっきから何度も訪れる眠気にうつろうつろとしながら、桜は意識を保つ事を半ば諦めかけていた。このまま眠ってしまってはダメな気がしたが、眠気に勝てる気がしない。
眠ってしまえば、楽になれるかもしれない。もう、そのまま目を覚まさなくたっていいんじゃない?そしたら、こんなに怖い思いしなくて………いい。
でも駄目だよ。私が眠っちゃったら、誰が絵美ちゃんこと守るの………?
眠りに落ちそうになる度に、頭を振って意識を保つ。そんな事を何度も繰り返しながら、時間だけが過ぎてゆく。
―――外のソイツが小さく
緊張した桜が外の様子に耳を傾けていると、ソイツは何かを警戒しているのか
………アイツ以外に、外に何かいるの?
分からない状況が、ますます不安にさせる。そんな桜が、カラカラになった
突然、パッパッパッパンッ!と立て続づけに乾いた
な―――っ!何!? び、びっくりした………!
だが、その音に驚いたのは桜だけではなかったみたいだ。外にいるソイツも相当驚いたみたいで、慌てて外へ
そして続けて聞こえてきた声が、桜の胸を震わせる。
「くらえ!エクスカリバぁぁぁぁあー!」
キャオン!と、ソイツが悲鳴を上げた。
そう―――あの時、私は生まれて初めて安心感で胸が
―――ううん、違うの、胸だけじゃない。あの時の私は確かに
「さくらぁ―――ッ!そこにいるのか!?いたら返事をしろおっ!!」
その声だけは、私は聞き間違がったりするはずない。
だって、その声は―――ね。
私の全部が
☆あとがき☆
こんにちわ!🌞、こんばんわ🌙!
今日もこの物語のページを開いて下さり、本当に本当にありがとうございます!
☆と💗を頂きました!
応援ありがとうございます!(*_ _)ペコリ
さて―――
助けに来てくれたのは、なんとなんと―――!?
と、いうことで―――(笑)
☆と💗そして――作品とわたくし虹うた🌈のフォローで、どうか二人の応援をよろしくお願いしま~す!
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